投稿者
| 空想科学者 | [4] |
投稿日時
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2005年05月22日(Sun) 10時29分16秒
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古畑はコロンボのパロディです。
邦題でコロンボは、刑事コロンボですが、英語では警部補と呼ばれていたと映画評論家の水野はるおさんが言ってました。 だから、古畑も警部補なんでしょう?
コロンボは映画といってもいいくらいの1時間40分・・・ 古畑はスペシャル版をのぞけば45分足らず・・・・ その分、話がチープなのが脚本家の三谷流なんでしょう。
コロンボは一見風采のあがらない男にみえますが、とてもしつこい。 このしつこさは、物事の追求には必要な素質です。 足を使う刑事の典型ですが、最もあたりまえのことです。 犯人と思しき人物が行く先々で彼がなぜあらわれるか・・・・・ それは調べることによって事実が分かるかり犯人に近づくからです。
完全犯罪を考える人は当然、頭がいい人ですよね。頭の悪い人にそれはできないから・・・ 普通の刑事で方がつくでしょうから・・・・
だめな推理物は・・・・ 一見刑事コロンボをまねてますが・・・・作者が机上の空論にきづかず 完璧アリバイをつくってしまい、それをくずさせるので完璧すぎて 「そんなんおありえないだろう」という突っ込みをさせてしまいます。
コロンボのいいところは、犯人がアリバイつくりに自分が出席していたであろうコロンボの講演を録音テープにとりその間に犯行を行います。 で、犯人はそこでミスを犯します。 犯罪工作は完璧ですが、肝心の講演を聴いたそれがまずかったのです。 映像をビデオをでとっていたらよかったのでしょうが、そういうものをセットしたら怪しまれますからできません。目立ちますからね。 で、話と周囲の音に集中しすぎ、完璧にきいてしまっていることでした。
後で、話を聞いて、あまりにも犯人が完璧に話を覚えていたことは、普通ありえない。これでかなりクサイのです。でも、これでは証拠にはなりません。記憶力がいいということですね。 で、会場で笑いがおこったときがあったんですが・・・犯人は、笑い声とコロンボの話でしか想像できなかったので、その話が聴衆にウケたと勘違いし、話をしてしまった。 コロンボはニヤっとした。事実は話が面白かったのではなく彼の愛犬がいきなり会場にはいってきて彼にまとわりついてそれが面白くて笑い声がでていた。
日本の火曜サスペンスなどにこういったくだり・・・ないすうよね。 常識しらずな作家が机上の空論をえがいているだけのものが多い。
シャーロック・ホームズやルパン、ポアロ、マープルをまねてもだめでしょう。描かれた時代も国も違いますから・・・・・
そういうわけで・・・・・
完全トリックを作ろうとしたが完全すぎて、そこを突き崩される。 こういうものが一番納得できますね。
時刻表トリックはそれ自体が完全ではないので面白みにかけます。 時間を短縮するあまり、狼狽する犯人の挙動は記憶にのこりすぎ・・・・ それを今では完全犯罪とはいわないと思います。
複雑に人を使うのもいいですね。 組織がらみの犯罪・・・・・
実話では、アンタッチャブルで有名なエリオット・ネスがアル・カポネを逮捕する話です。 シカゴの犯罪の黒幕はカポネに違いないが、証拠がまったくない。おいろいろな犯罪をあばいてもカポネまでたどりつくことができない。 仲間は危険にさらされ、ネスも万策つき、チームも解散しなくてはならなくなるほど追い詰められてしまう。 そこで苦肉の策が、殺人の首謀者ではなく、脱税容疑で捕まえるというくだり。 それでもしり込みする弁護士・・・・、裁判官。 負けたときの自分が置かれる状況が怖い。 自分の保身を考えることは当然のこと。 ネスは陪審員が賄賂をうけとった疑いをかけるがこれも証拠がない。 そこで裁判官がとった行動は、他の法廷の陪審員ととりかえるという配慮 で、カポネ側弁護士は勝訴できないとみて脱税を認める。
なんで認めるか・・・勝訴できないない場合、虚実をならべた場合は不利になるから・・・・
日本の作品だと、マルサの女が、真のコロンボ・パロではないかと思います。山崎努さんの名演技、しぶかったです。 |
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