辺りはすでに暗くなっていた。 時間は7時になっていた。 夜と聖は夜の家の前に居た。 『送ってくれてありがと』 証明が明るく夜が笑っているのがはっきり分かる。 それを見た聖は顔を隠すようにした。 『別に・・・あぶねーし』 夜はいつもと違う聖に気付いてなかった。 いつもだったらちょっかいを出してくるはずなのに・・・。 『もう晩いしパパに車出してもらうよ。ちょっと待ってて・・・』 夜が玄関のドアを開けようとした。 『ちょ・・・!!別にいい・・・1人で帰れる』 聖は何を焦っているのか夜の腕を引っ張った。 『聖くん?』 いつもの聖と違うのに夜はやっと気付いたようだ。 聖は顔を真っ赤にしながら自分の鞄を開けた。 すると中からぬいぐるみが出ていた。 『これ・・・』 夜は驚いた表情をしている。 『お前が・・・欲しそうにしてたからとった』 『あたしのために・・・?』 『それ以外なにがあるんだよ』 聖は夜の手を掴んでぬいぐるみを持たせた。 夜はぬいぐるみを持つと聖の顔を見た。 聖の頬は赤くなっていた。 『これをとるために・・・ゲームセンターから出るの晩かったの?』 『っせーな!!!いいか、このことは誰にも言うなよ・・・じゃーな』 聖はそのまま走っていった。 取り残された夜の顔は赤くなっていた。
夜はぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて走っていく聖を見えなくなるまで見ていたー・・・
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