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ひとつのつながり 作者:TOMO

第6回   第五話
放課後の2年生専用の女子トイレ。
田中たちが集まって話していたー・・・・。

『生徒会長うざくね?』
『うざいうざい、自分が少し頭良いからって調子乗ってんじゃないの?』
『しめるー?』
『そんなことやったら・・・京くんが怒るよ』
『あー・・・京くんがいたんだ・・・最悪、あの女1回くたばれよ』
田中は思いっきり壁を蹴った。
『あーうぜっ』
田中たちはトイレから出て行った。

『生徒会長が遅れるな』
紫苑生徒会室に入ると1人の男の子がボソリと言った。
紫苑はその男の子を軽く睨んだ。
『京くんには言われなくない』
紫苑は黒板の前の席に座った。
男の子は立ち上がって紫苑の前に紙の束を置いた。
『俺らのクラスの希望名簿』
『京くんは何にでるの?』
『生徒会長には関係ない』
京という男の子は席に座った。
紫苑はむかつくながらも作業の続きを始めた。

『これで生徒会の集まりを終わります』
紫苑がそういうと生徒会役員は教室から出て行った。
教室に残ったのは紫苑と京だけになった。
『あー・・・ダリ』
『んで・・京くんは何に出るの?』
『だから、生徒会長には言いません・・・西坂さんには言いますけど』
京は軽く笑った。
『どういう意味?』
『本当の西坂さんを見せてください』
紫苑はため息をつきながら自分の鞄に色々入れ始めた。
『俺、知ってるんですよ。西坂さんはもっと別の人って・・・』
『残念でした、これが本当の私』
そういうと紫苑は思いっきりドアを閉めて出て行った。
『嘘言って・・・』
京はニコリと怪しげに笑った。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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