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刻の番人 作者:Mr.瀧川

第4回   第四章 歪
結局僕は独りでここに存在する。
なんでここにずっといるんだろうか?僕は帰る方法をしっている。
もちろん確実じゃないけどね、消えちゃうのが怖いのかな?いや・・・ちがう。
なんでこんなに頭がすっきりしないんだろう。
沢山の記憶があるはずなのに、思い出そうとすると途中からどこかおかしくなるんだ。
あれ・・・また何か流れてくる・・・こんな短い周期で流れてくるのは初めてだね、すごく珍しいことだね。
・・・これさっき流れていった魂じゃないか・・・?

少し思い出したことがあるよ、ここは元々不安定な次元だけど、さらに不安定になることがある。過ぎた時間がもどるんじゃないんだけど、それに近い、もしかしたらさっき見たと思っていたのは僕の妄想で、本当はこの魂が流れてくるのは初めてなのかもしれない・・・わからない。
きっとしばらくすれば安定すると思う。
なんなんだろうか、この感覚は・・・初めてなのに初めてでは無いような気もするし、とても不明瞭な記憶が沢山浮かぶんだよ、断片にちかい、だから何なのか良くわかんないよ。
頭がおかしくなった?
・・・・

・・・・

・・・・

・・・・・

いま一つ記憶が繋がった・・・
懐かしい・・・?
そんな気がする、僕のそばに居てくれた人・・・誰だったかな?結構古い記憶だと思うけど・・・名前が思い出せない、でもあの時はすごく楽しくて全然寂しくなっかたような気がする。
もっとここより明るい場所・・・でも・・・同じ空間?おかしいな、ここはずっと暗いままのはずなのにな。
ここに来る前に記憶かな?・・・どうなんだろ、なぜこれ以上思い出せないんだ?
だめだ・・・これ以上は・・・もう・・・
そこで記憶を探るのを辞めた。これ以上は負担がかかってしまいそうだったからね。
大切な思い出のはずなんだけど、思い出せないな。
ほんとにおかしくなっちゃったのかな?ここはずっと暗い、時の果て、時空の狭間。
気をつけないと・・・自身の存在価値がなくなると僕はきっと消えてしまうんじゃないかな?わからないけど、そうはなりたくないな・・・
でもいずれはそうなってしまうのかも知れないね。
こんな寂しい気持ちになるのは初めてだよ、記憶が思い出せないからなのか・・・それともただ寂しいだけなんだろうかな?両方かな・・・
取りあえず、しばらく空間を見ておくことにするよ、安定するまでね。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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