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刻の番人 作者:Mr.瀧川

第1回   最果て
僕は刻の番人、この何も無い最果ての地に存在している。
ランプが一つと僕が座る椅子が一つ、ここには何も存在しないが何でも存在させることが出来る。
 なんでここに僕が存在しているのか、それはなぜ僕がここにで番人をすることになったのかを説明しないといけないんだけど・・・それが思い出せないんだ。
ずっと長い間ここにいるからどのくらいの時を過ごしているかわらなくなるんだ。
 そもそも刻の果てなんだから、実際昨日ここに着たのか、それとも100年前からここにいたのかもハッキリしない、つまりここでは時間なんて関係ないんだ。
まあ記憶をさかのぼる限り結構前からここにいるみたいだけどね、思い出すのには少し時間がかかる。
 そういえばごく稀にだけど、ここに迷い混む奴もいるよ、時には生き物だったり物質だったり・・・なんでここに着たかは分からないけどたまに流れてくるんだ。
周りに何も無いときは時間って言うのは無くなるんだよね、全く感じないんだ。分かることと言えば決して短い間ではないということぐらいかな?
 風もなければ、寒くもなくそして厚くも無い、お腹も空かない。でも汗をかこうと思えば汗は出るし、何か食べようと思えば食べた気分になる。
 かすかに覚えてるんだけど、風の匂い、どんな匂いかは覚えていないんだけど、匂いがあったことは覚えている・・・ということは元々はここにかったと言うことなんだ。そう少し思い出してきたけどもともと僕はここで生まれたんじゃないんだ。
・ ・・
まだちょっと時間がかかりそうだな。


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Novel Editor by BS CGI Rental
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