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大好きなお二人さん。 作者:ァキラ

最終回   抱くと抱き締めるの違い
         が分かる方だけどうぞ?(ぇえ。



































 イツキの証言。
「ユマは俺のもんだって言ったら殴ってきたんだ」
 ヒサギの理由。
「俺のもんだからキレたんだよ。まあしょうがないから2人のユマに、って話進ませようって思ったらイツキが―――――」
 ・・・そして当本人のあたし、ユマ。
「へぇ、なるほど〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って」
喧嘩の原因はあたしかぁあああああ〜〜〜〜〜??!!







<ゴスッ>
「いいいぃいいい痛・・・・・・」
ぇ?何?朝??あたしは頭を押さえながらゆっくり起き上がる。何にぶつけたんだよ。まったく―――――――――って。
「ぃややああああああぁあああああ!なんで?ぇえ?!カポチャ?」
 今の言動。いや言動はどうでもいいのよ。はあ?カポチャ?何それぇえ?ぁはははははあああああああああああああああああああああああああああああ・・・・・はあ。何、この風景。何であたしのベッドに二人が居るのよ?!
「ぇ〜と、昨日二人が機嫌悪くて、理由聞いていて、そしてぇ、ぇえ〜っと・・・・」
・・・・・・・・というか二人の間に寝てることに重なり、何であたしはキャミ一丁なの・・・??
「と、とりあえず服よね。うん。二人が寝てる間に―――」
 あたしはのっそりのっそりとベッドから出ようとする。ぁあブラすらしてない。何?あたし何かしでかしちゃったぁぁあああ?!
 と。
<グィ。>
 すっごいやな予感がした。なあんか動かない。ベッドがふわふわすぎてバランス取れねぇっとかそういうんじゃなくって。
「きゃぁっ」
 あたしは手首を掴まれ、そのまままた枕元に戻ってしまった。何?何なのさぁあああ〜。
「どこ行くの?」
「ぅ・・・」
「気づいてないわけないでしょ、あんな大きい独り言」
「ひぃ゙〜」
 あたしが押し倒されてる、じゃなくって、この感じだとあたしが押し倒してる、ような。腕を掴んだのはイツキだった。まるであたしが押し倒したようなこの状況に、そしてあたしとイツキの顔のこの近さ、んで何気なこの無表情さに、――いや寝ぼけてるんだと思う・・・・うん――あたしは世界が終わるかと思った。
「ぇ?どこって、ぇえええっと・・・・」
 ヤベェ!めらヤベェ!めらって日本語突っ込んでる場合じゃないよ奥さん!私の妻はどこに行ったのか教えてくれ!・・・・・・じゃなくてさぁぁあ!!!!
「そのぉー、・・・ネ☆」
「・・・」
 いやぁあああ無表情崩さないよ!?何?いつものイツキはノリ悪くっても微妙に笑ってくれる子なんです!そうなんですよ!この無表情に怖いっていう子もいると思いますがね、この子は私の自慢の息子で!・・・・・・・・じゃなくってさぁああ!!!!
「・・・・いい眺め。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エェ?」
 あたしはイツキの目線を辿りながら自分の胸元へと目を送る。ぁあ。キャミから見える、あたしの――――――――――
「ぃやややややあああぁぁぁああああああああぁぁぁぁあああああ!!!!!!!変態!変体め!!!!」
「ユマって谷間あったんだ。つか変体?変体?」
「失礼よぉお!!!!!!」
「だって仰向けのときはないようなもので―――」
「それ以上言うなぁぁあああ!!!!」
「わかった。」
「ぇ」
 素直だなぁ、っと言おうと思った天使のあたしをさらにグイっと引っ張った。きゃっとも言う間もなく、あたしはイツキの腕の中にぎゅうっと納まってしまった。
「な、なななななな何してんのよ???」
「何って、抱きしめてんの」
「そ、そりゃあ分かるわよ!あたしにだって抱くと抱きしめるの違いぐらい分かりますよ!」
「・・・いや、そこなのか?」
「というか何してんのって!!!」
「だから―――」
「だからじゃないわよ!離せぇえええ!!!!」
「そうそう、離せや。」
 またもやイキナリって感じであたしはビクッとした。声の持ち主を見るため、恐る恐る上を見上げる。
「ひ、ヒサギ・・・・・」
 そこにはベッドに寝ていた、もう一人の人物、ヒサギがものすっごく怖い顔して見下ろしていた。
「離せっつってんだろ、イツキぃ」
「嫌だ」
 いやいや、嫌だって駄々捏ねないでよぉ〜。可愛いようで憎いわよぉ〜。
「てめぇ!ユマは俺の女っつってんだろー!!」
「はぁあああ!?まだんなこと言ってんのかぁっヒサギぃい!!!」
「ユマをちょうだいっつってんじゃん。引き下がれよ、あんた」
「おいおいそもそもあんたらの女じゃないわよっ、あたしゃぁ!」
「イツキなぁお前、ユマと初めに会ったのはこの俺だせ?学校の裏庭の木陰で休んでたユマを初めて見て」
「あんたいつの間に見てたのよ!!」
「俺はその前の掃除中にユマを見てたよ」
「その前っていつ?!その前の掃除中の日にちがわかんないよ!!」
「はあ?そのユマ偽だろ!」
「偽でたまるかぁあああ!!!」
「偽じゃない。ヒサギの方が偽者だったんじゃないの?」
「ぇえ?!・・・あれ、偽者・・・」
「何深刻に考えてるのよ!?あたしに似たヤツが何人もいてたまるかぁあーー!!!」
「「それもそうだよなぁ・・・」」
「・・・・・・・・ある意味失、礼。」
 ボコリっと喧嘩している二人の隙を狙って頂点をグーでぶったたく。痛そうに蹲って同時にあたしを見上げる。思わず出た言葉。
「・・・・・・・・・・あんたたちって、そっくりよね」
そう。イツキとヒサギは、内面な性格はそっくりって感じだけど、外見も外見でそっくりさん。そう、二人は双子。一卵性の双子で、本当そっくりなのよねぇ。おまけにエロっちいくて、頑固なのも。んで―――――、
「俺のユマ。」
「俺のユマ!」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬鹿みたいだけど、目当ての女の好みも一緒なのかってとこ・・・・。
「そもそもあたし、人のもの、とかそーゅーんじゃなくって、人間なんですが〜」
「お前はさぁ、居るだろ、ミドリって子が」
「はあ?別れたよ、とっくにさ。おめぇだってサエコってヤツが」
「誰それ?はっ、五股女って聞いたから、この前デート面倒ですっぽかしたし」
「うわっイツキ最悪。女の気持ちわかんねぇのかよ」
「ぁの〜」
「女の気持ち?」
「女はなぁ、そうやって彼氏の気持ち惹きたいんだよ」
「もしもし〜」
「そうなの?」
「そう。そういうもんなの。だからユマは諦めて、元のサエコんところに帰れ」
「あのー、あたしも帰っていい?」
「「ダメ。」」
「ひいいぃいいっ」
 あー、あたしってば情けない。ため息も出ないよ、こりゃあ。
「・・・・・・・そういえば、何であたしら一緒に寝てるの?」
「「・・・・・・・・・・・ぇ、覚えてないの?」」
「ナ、何・ヲ?」
 何かヤバイ。ほんっとにヤバイってその瞬間思う。
「喧嘩になってただろ、俺ら。んでユマが止めに入ったもんだから、じゃあ今日のオカズは2人で仲良くと、いうことで――――――――」
「ぃやややぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!もう言わないで!いい!分かった!うん!」
「2人で抱いた、と」
「言うなっつってんだろ、このタヌキ!!!!」
「・・・タヌキだって。俺ってタヌキぃ?」
「うん、タヌキだな。タヌキに似てる」
「そうなるとイツキ、てめぇもタヌキだろぉ?」
「いや、俺はタヌキじゃ―――――」
「うるさい!どっちも馬鹿タヌキよぉー!!!!!!!!」
 あああああああ、しでかした!あたしったらすっげぇコトになっちゃってるよ!ぇえ?ヤリマン?ぇええええええー?!
「お前そもそもなぁ、手先がなってないんだよ。もっと素早くさぁ」
「何の話よぉー!!!」
「ヒサギだってもっと扱かないとさ、あの状況で」
「もう帰る!!!!!」
 あたしは勢いよくベッドから抜け出すと、そこらへんに落ちてるブラや服を装着すると、さっさとドアへと足を運ばせる。果て、ここはどこだ?と疑問を抱きながらもどうでもいいや!と矛盾させ、ドアノブに手をかけたときだった。
「なんだよー。ユマが誘ったんだぞ」
「え?」
「ユマが俺らがくれたブラチョコに酔っ払って―――」
「酔っ払ってんじゃん!!お前らそれがあたしの本意かと思うか?!」
「「うん」」
「うんじゃないわよー!!!もう嫌ぁぁああ!!」
「でもさ。」
 イツキがこちらに近づいてくる。何、何よー。それ以上近づいたら股間に蹴りでも――
「気持ちよかったでしょ?」
 ヒサギまでにんまり微笑む。ちょっと待って。怖いよ。お二人さん!!
「だってお前から誘ったじゃんネ。」
 ああー。しまった。忘れてた。いや、忘れちゃいないよ。だって全部あたしの計画的なものでして。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。」
 あたしに急接近した二人が、黒く微笑む。
「「今夜、覚悟しとけよ」」
 うぅ゙ー。喧嘩は止めさせて、三人ってのもいいかなって思っただけなのに。バレてた?バレちゃった?いや、見逃せよぉー。

・・・・・・・・・あたしってお酒に強いんだっけ?





終わり(ぇえ?!

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Novel Editor by BS CGI Rental
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