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イイ子と病気と私の生活 作者:快新平

第1回   快新平と小学生時代
 私は、毎日闘っている。
 何と闘っているかといえば、自分自身とだ。

 「自律神経失調症」とは、ストレスなどの要因から、自律神経が乱れ、体のあちこちに支障をきたす病気だ。よって、人によって出る症状は、様々である。

 私の場合、最初にこの病気らしき症状が出たのは、小学生の頃だ。
 頻繁に起こる立ち眩み。成長期の影響ももちろんあっただろうが、それにしては、頻度が高い。結局病院で、「起立性調節性障害」という診断がくだった。軽い安定剤のようなものと、月に1回程度のカウンセリング。これによって、症状は徐々に回復していった。
 最初のこれの原因はなんだったのか。とても簡単にいえば、いじめだった。
 私は、小学生の頃、いわゆるイイ子だった。先生には可愛がられ、頭もよく、クラスでもリーダー的存在で、目立つ子だった。ただ、それを快く思わない子もいた。その子も、どちらかといえば、リーダー格の女の子で、学年では、いじめっ子で有名だった。ただ、両親ともに教師であるため、教師がその子に味方してしまう。泣き寝入りした子も多いはずだ。私は、その子に、目をつけられ、その当時、1番仲が良かった友達とおしゃべりをしていると、その子が友達を連れて行ってしまったり、などと、今考えれば、ばかばかしいいじめを受けていた。しかし、元々友人の少ない私は、それがストレスになった。悩みもしたし、教師に相談したりもした。カウンセリングで、話をする事で、私はストレスを紛らわし、なんとか、小学校生活を終えた。

 ちなみに、私は今高校3年生だが、小学校の頃の記憶はほとんどない。これは、私の予想だが、小学校の頃、いじめられっ子だった私は、記憶のほとんどがいじめの記憶ばかりなのだ。だから私は、いじめの記憶に蓋をした。なるべく思い出さないように。
 だが、小学校の頃は、まだいいほうだったとこの後、中学生活、高校生活で、思い知らされることになるのである。

つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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