―――――ここは―――――夢?斑鳩の中の夢? (俺は・・・・・・・) 夢の中でタイラントが浮かんだ。 (負けたんだな・・・・・あっさりと簡単に) 悔しさがこみ上げる。 (・・・畜生・・・ちくしょう!チクショオオオオオオオオオオオオオオ!) 「ワアアアアアアア!」 叫び声と共に現実に戻りシンは起きた。 「ここは・・・」 何処だと思った、体中包帯だらけでベットの上にいる。 「病院?」 キョロキョロと辺りを見渡した。 「やっと起きたか斑鳩」 「孝太?」 振り返ると同じように包帯だらけの孝太がベットの上にいた。 「俺たちどうやら感謝しないといけないみたいだな」 「感謝?」 「ほら来た」 振り返るとそこには葵と唯が部屋に入ってくるところだった。 「あ!シン君起きたんだよかった」 葵はシンを見て安心したように笑った。 「心配掛けたな」 「いいのいいの、無事ならそれで」 唯が感心したように話してきた。 「ホントお医者さんも驚いてたよ、たった一日で孝太は骨のひびが完治するし斑鳩君は肩の傷がすっかりふさがってたし」 「生命力は人一倍だからな俺たちは」 「ゴキブリかよ・・・・」 シンはどこか元気が無かった、多分それは。 「斑鳩、別に気にすることは無いぞあれだけのダメージを与えられただけでも儲けもんなんだそれに当分出てこないんだろあいつら?」 「そうらしい・・・」 軽い気分の孝太に唯が怒鳴る。 「孝太、気絶してたくせにえらそうな事言わないの」 手厳しい一言に孝太はシュンとなった。 「シン君・・・」 「葵・・・」 「大丈夫だよ」 葵は微笑んだ。 「え?」 「だって、だれも死んだりしてないもの、それに次があるよ、その時までに今より強くなればいいんだよきっと」 この言葉にどれほど癒されてるのだろうか、シンの不安は雲が晴れるように消えていった。 「ありがとう葵」 「うん」 (そうだな、これから頑張って自分を鍛えなおそう、そしてリベンジだ!) 「え〜っと、取り込み中悪いが斑鳩・・・・」 突然真面目な顔で孝太がシンを呼んだ。 「どうしたんだ孝太?」 「俺たちずっと戦ってたよな」 「そうだなこの夏休み中ずっとだな、それが?」 「宿題がまだ手付かずなんだ・・・」 「あ!・・・」 「このままだと進級に響いてしまう」 今までの考えが一気に目が覚めた。見る見るうちに顔色が悪くなる。 「そ、そうだったあああああああああああああああああああああ!!!!!!」
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