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ねぶの詩集2 作者:ねぶ

第6回   『Rapid Eyes Movement Sleep』
『Rapid Eyes Movement Sleep』

一人、僕は目的地も見つからずに寂しい夜道を歩いていた。

一休みできるイスがほしい、せめて支えとなる杖がほしいと望んだ。

けれども、夜道でそんなものを見つけることはなかなか難しいだろう。

心の目を開けさえすれば、いくつもあるということにも気づけなかった。



いつしか夜道は急な下り坂へと変わってしまうんだ。

小さな小石だって大きなハードルと錯覚していた。

恐怖と疲労で足の震える僕はつまづいて転んだ。

一度転んでしまえば、どこまでも堕ちていってしまう。

この坂の終わりは、いったい、いったいいつなのか?



ゴロゴロ転がりながら僕は遠い夜空に目をやった。

転がることにも慣れて余裕ができたのかもしれない。

ああ、遠い雲間からきれいな月がのぞいていた。

淡い光だったけれど、その光で心の目は開いた。



すると不思議なことに下り坂だと思ったここは平地だったんだ。

僕は平地に寝そべりながらバタバタとあがいていただけ。

立ち上がってあたりを見渡せば、街灯もともって空も薄明るい。

街も見えている。まずはあの街を僕の目的地にしよう。

そう決めた僕の足は震えることなく、強く踏み出した。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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