『センチメンタル』
僕の隣にいた君は
やがて蜃気楼となり
そして消えてしまった
変わらずにそこにいるのだろうか?
それとも消え失せてしまったのか?
ここにいる僕の瞳には映らない
だから確認しに行こう
もしも君が消え失せていても
その道のりは無駄ではない
きっと途中には新たな道標が
示されていると信じながら
今日も僕は歩いていける
君と過ごした日々は鮮やかに、色鮮やかに
今も僕の胸の中にはあふれていて
それは明日へのエネルギィとなっているから
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『並走区間』
ずっと並んで歩いていけるような気がしていた
でも、今はそんな君の背中が遠く見える
胸を張って力強く歩を進める君に
よたよたとおぼつか無い足取りの僕
いつか僕は君に追いつけるだろうか?
たとえ、僕と君の進む速さが今は違っていても
進む方向が同じならば追いつけるかもしれない
でも、方向が違っているならば次第に離れ離れ
今は身を裂かれるような想いだけれど
その気持ちもやがて風化してしまうのだろうか?
追いつけるか追いつけないかは知りようもない
ただ言えるのは、君と並んで歩いた日々は
古ぼけ色あせたとしても僕の日記帳から
決して消えはしないだろうということ
ありがとう、ありがとう、本当にありがとう……
いつか日記帳を2人で読み返せる日が来るといい
そして、互いの夢に寄り添っていられたらいい
もしも、それがかなわぬ願いだとしても
君の夢がかなうことを遠い空で祈っている
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