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ねぶの詩集2 作者:ねぶ

第43回   『花見』/『Human being』
『花見』

桜の華が今年も咲いている

かたまりながら咲くそのさまは

雪原を跳ぶ雪うさぎのよう


 
悲しいけれどその美しさより

散ってしまうのが哀しいんだ

散りゆく定めと知っていても

また咲くことを知っていても



来年は笑って桜を向けるかな

そうなることをただ願っている



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『Human being』

ヒトとして生まれながらも

人間であるのはなんと難しいことか

そして僕もまた人間ではないのだ



周りの社会を見渡せば 

仕切っているのはアンドロイド

歩いているのはカメレオン

群がっているのはハイエナだ

生まれてくるのはアメーバか



「早く人間になりたい」

そんなセリフがあったけれど

それは今の僕の叫びでもある



自制せよ、自省せよ

さもなくば……



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【あとがき】
さもなくばのあとはいろいろ差し障りがありそうなので、
敢えて伏せました。想像がつく人も多いかもしれませんが。


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