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ねぶの詩集2 作者:ねぶ

第12回   『Going up』
『Going up』

勝ち組・負け組としきりにメディアは叫んでる

みんな負けたくないと必死にもがいているんだ

中には他人の足を引っ張る人もいるみたい

でも、他人の足を引っ張って引きずり下ろしても

あんたの居場所に変わらずに、余計な恨みを買うだけ



ズルいあんたが上に上がりたいと思うのならば

上に上がれる人の手助けをするしかないだろう

そして、上からロープで引き上げてもらえばいい

けれども、あんたは上に上がった人を信じない

上に上がった人は自分にロープを下ろしてくれない、と



自分で自分を信じられないあんたを誰が信じるものか

そんなあんたは今日も素朴な仮面を被っているのだろう

僕はそんな姿を目にするのはもうウンザリなんだ

迷彩服をまとい自らの命綱を握って、雲の上の頂点を目指そう

たとえ頂点が天国じゃなくても、頂点にたどり着けなくても

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【あとがき】
他人の足を引っ張っても相対的に上がったように見えるだけで
絶対的な高さが変わるわけではないですよね……。
そのことに意味はあんまりないように思うのです。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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