たばこの増税論議が再燃しており、長妻厚労相は一箱六百円を示唆している。民主党の政権公約には「現行の『1本あたりいくら』といった課税方法ではなく、より健康への影響を考えた基準で」とあるが、「1箱あたりいくら」での増税ではこれまでと何ら変わらない。藤井財務相の「ニコチンやタール量に応じた課税」という発言もあったが、こちらのほうが政権公約に沿っていると思われる。 増税理由は健康や欧米並が大義名分となっているが、受動喫煙には徹底した分煙化を進めれば良く、喫煙者自身が健康を害しても因果応報である。また健康を考えるならばいっそのこと禁煙法を施行すれば良いが、禁煙国は私の知る限りブータンのみで他にはない。結局、どの国も取りやすい部分から財源を取るという思惑が透けて見える。 非喫煙者の中にはこの増税に賛成する者もいるが、これは「対岸の火事」ではなく、「明日は我が身」であろう。政権公約は酒税にも触れられている。たばこ、酒の次は何であろうか。安易に増税がなされるべきではない。その前に徹底した無駄を省き、議員定数や自らの給与削減を行ない、その他万策が尽きた後に初めて増税が検討されるべきではないか。
東奥日報2009年11月16日夕刊掲載
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