民主党中心の新政権は、ダム事業の凍結や子ども手当ての支給、生活保護世帯への母子加算復活、高校授業費の無料化などの様々な施策に着手している。無駄な公共事業を見直すことに異論はないが、浮いたお金の使い道に釈然としないところがある。その最たるものが高速道路無料化(都市部を除く)である。このことは国民の間でも賛否が分かれているようである。 第一に、車を持っていない人は一定数いるが、そうした人たちは恩恵にあずかれない。第二に、現行の高速1000円化であっても、二酸化炭素の排出量が年間204万トンも増えるという試算が出ており、無料化により一層の排出拡大が懸念される。これは二酸化炭素の排出量削減を掲げた政府方針と矛盾するのではなかろうか。第三に、鉄道やフェリーなどの公共交通機関に経済的なダメージを与えることである。 もちろん頻繁に高速道路を利用する人には大きな利点があるし、観光地にはお金が落ちるという利点もあるが、差し引きするとマイナス効果のほうが多いように思えてならない。今は聞こえのいいアメのような施策が目立つが、のちに酷いムチ打ちが待っているということにならねば良いのだが。
東奥日報2009年10月27日夕刊掲載
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