国政のみならず県内でもカネにまつわる不祥事が相次いでいる。弘前市生活福祉課の生活保護費着服問題、県社会福祉協議会の横領容疑問題である。もちろん着服や横領を犯した者は適正に処分されるべきであるが、単に個人の問題に矮小化すべきではない。ずさんな金銭管理を許した組織の問題である。 県社協ではこれまで内部監査がまったく行なわれていなかったという。こうした事件が生じたのは当然だったのかもしれない。一方、「怒りを覚える」「刑事告訴も検討している」という弘前市役所部長の発言をテレビで見たが、まるで他人事、あるいは被害者のようである。容疑者の上司にも監督責任があるのではないか。被害者は弘前市役所ではなく弘前市民である。 2001年に県住宅供給公社における巨額横領事件が発覚したが、その時の教訓がまったく生かされていなかったと言える。そしてこれらはずさんな金銭管理の「氷山の一角」のように思われる。自治体や公的機関には金銭管理体制の強化とともに、公金の原資は市民の税金だと再認識してもらいたい。
2010年3月16日東奥日報夕刊掲載
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