各種報道によれば就職氷河期が再来しつつあるそうだ。就職が決まらないために、就職希望の高校生は進学と進路変更し、大学生は大学院へ進学、あるいは全単位を取得済みにも関わらず留年する場合もあるという。 大学や大学院は学問、研究の場であるはずだが、就職氷河期避難所となっている。大学、特に地方の私立大学では少子化や不景気で志願者が減り、定員割れを起こしている大学もある。志願者の増加は望外のことだろう。大学に進学することで知識や考える力を養い、就職に有利な資格取得を目指すことは悪いことではない。これから進学する学生が大学在学中に就職氷河期は去るかもしれない。 問題は採用側の行き過ぎた新卒至上主義にある。新卒でなければ就職に著しく不利に働くので、敢えて留年する学生が現れる。重要なのは新卒か否かではなく、それまでにどういう活動をしていたかではないか。仮に就職が決まらずにアルバイトをすることになってもそれは無駄ではない。特に高校生の場合、自らお金を稼いだ経験のない者も多い。アルバイト経験は高校新卒者と比べて評価する材料にはならないのだろうか。一人でも多くの学生が意に沿う進路へ向えることを願う。
東奥日報2009年12月28日夕刊掲載
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