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七色しゃぼんに夢のせて。 作者:夏麻

第6回   5.桜と共に近付く足音。
 高校三年、春。

 無事に進級で来た喜びと、
 初めてのライブハウスでのライブに心を踊らせてた。
 ライブハウスの人も意外と入り、これからの未来に希望を棄てきれなかった僕ら。
おかげで君の不安なんて、何一つ気付いてやれなかった。
彼氏、失格。
 そんな言葉とあの時の君、今思い出しても後悔ばっかりだ。
君はいつも不安気に僕を見ていた…いつもは決して濡らさない瞳を濡らし。
 今思えば分かる君の仕草、
あの頃何故気付かなかったのだろうか。
 有名になるにつれ写真を撮られる事が増えた。
僕の隣りにはいつも君。
撮られた何枚もの写真の中に、僕と君の姿が一緒に写っていない写真を探す方が難しいだ
ろう。
美しく咲き誇る桜の花びらも、季節を考え散り始めた頃。

 ついに、気付かれてしまった。

 君と仲良く並ぶ僕を、知られてしまったのだ。
 君の傍にいる『僕』を君の母親に知られた。




























      …いや、“僕たちの母親”に。























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Novel Editor by BS CGI Rental
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