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探偵少女AI 作者:真樹

第2回   (2)AIちゃん初手柄
AIはヘアピンを鍵穴に差込み、慎重に回転させ微かな音も聞き逃さないように、人差し指を口にあてがいYUIに静かにするようにと知らせた。
ほんのわずかな時間で、部屋の鍵は開かれてしまったのだ。

「AI!あなたったら、泥棒の素質があるんじゃないの?」
「冗談でしょう。この事務所はわたしの両親の仕事場なんだから、言うならば我が家に入るのと変わりないんだから、泥棒とは違うんだな」
AIはYUIをひっぱって事務所の中に入った。

それを、見ていた男はひたりに襲い掛かる機会を失い歯ぎしりした。
事務所の戸のドアノブをひねると、鍵は掛かっていない。
扉を少し開いて中を覗くと、AIとYUIが事務所の中で何かを探している。
探偵事務所の中は、書類と機器類がひしめき合っている。

「なんだか、別世界に迷い込んだみたいだ。何かの映画で見たような、いろんな機械があるんだね」
「そりゃ、そうよ。探偵事務所だもん」
無線機のようなものや、パソコンやら、カメラや盗聴器らしき機器が散乱している。
男の視線は、角にある監視カメラに目が行く。

とっさに顔をそむけ、事務所の扉を閉じた。
少女ふたりも、監視カメラを発見した。
「なんか、やばいんじゃないのこれ」
YUIが、監視カメラを指差す。
「バカね。事務所の中を監視してどうするのよ。ただの飾りに決まってるじゃないの」
AIは監視カメラなどにひるまずに、探偵道具をかき集めていた。

護身用のスティックは、皮のホルダーベルトに納まっていて、取り出すと直径3センチの長さ25センチほどの棒だが、一振りすると伸びる仕掛けになっている。
グリップの場所にボタンが付いていて、それを押すと瞬時にもとの長さに戻る。
それを、クルクルと回し、腰に付けたホルダーに収める。
まる

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Novel Editor by BS CGI Rental
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