広い広い宇宙空間に、俺は一人でぽつんと立っている。
こんな中から、次の部屋など見つけられるのだろうか・・・。
とてつもなく不安だった。
「ヒントがあります。」
あの声だ。どこからともなく、最初に聞いたあの声が聞こえてきた。
「ヒント?」
「はい。それでは、読み上げます。」
「この宇宙の中、光与えし者と光与えられしものの間を遮れ。されば、光汝に受け 渡 される。」
何一つ意味はわからないが、これをヒントに、次の部屋を探さなければならない。
「ヒントはもうないのか?」
「はい、ありません。がんばってください。」
冷たく返答されてしまった。その後は、声をかけても何の返答もなかった。
宇宙の中の光与えし者・・・一体何のことなのだろうか?
あちこちにある星のことだろうか?
なかなか答えは出てこない。俺は、もう飽きていた。
「光・・・光・・・大○光・・。」
適当な連想ゲームを始め、問題はもうどうでもよくなりかけていた。
その時、ふっと何か思いついた。
「光・・・地球はどうして光があるんだっけ・・・ああ、そうだ。太陽だ。」
「は!!わかった!光与えし者、それは太陽のことだ!そして、与えられし、者 は・・」
「地球か!」
早速、この宇宙の中で地球と太陽を探してみた。
あった。元居た場所から数mはなれた場所に二つとも。
「ッてちっちゃいな・・・。」
太陽は、サッカーボールくらいの大きさだった。
とりあえず、その前に立ち、光をさえぎることにしてみた。
しかし、何もおこらない。
ちゃんと遮れてなかったのかと思い、服でさらにさえぎってみたが
やはり何もおこらない。
「あれ・・??おかしいな・・・。」
俺の答えは間違っていたのだろうか。しかし、他に何がある?
何も思いつかない・・・。
そしてまた、無意味な連想ゲームに入ってしまった。
「太陽・・・太陽・・・太陽の反対は・・・やっぱ月なのかな・・。」
・・・・・月?
「そういえば、月は太陽の光で輝いているって聞いたことがあるな・・・・そうか!」
「与えられし者は月だ!!!」
今度は、月を探し出して、その前に立ってみた。
すると、凄まじい光が起こって、光が消えると、そこには少年が立っていた
この子もさっき一緒にいた子だと思われる。
「二人目クリアだよ!なかなかやるじゃないか!」
「次の部屋はこっちだよ。このドアを通ればいける。」
今回は意外と楽だったので、よかった。
もしかすると、もう、簡単にクリアできるんじゃないか?とも思いだした。
またも調子に乗り、ドアを勢いよく開けた。するとその先には・・
「え!?」
あるはずのものがなかった・・・・。
つづく。
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