■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

フシギノクニヘタビダトウ 作者:糊塗霧 隙羽

第8回   フシギナクウカンヌケダソウ
広い広い宇宙空間に、俺は一人でぽつんと立っている。

こんな中から、次の部屋など見つけられるのだろうか・・・。

とてつもなく不安だった。

「ヒントがあります。」

あの声だ。どこからともなく、最初に聞いたあの声が聞こえてきた。

「ヒント?」

「はい。それでは、読み上げます。」

「この宇宙の中、光与えし者と光与えられしものの間を遮れ。されば、光汝に受け

される。」

何一つ意味はわからないが、これをヒントに、次の部屋を探さなければならない。

「ヒントはもうないのか?」

「はい、ありません。がんばってください。」

冷たく返答されてしまった。その後は、声をかけても何の返答もなかった。

宇宙の中の光与えし者・・・一体何のことなのだろうか?

あちこちにある星のことだろうか?

なかなか答えは出てこない。俺は、もう飽きていた。

「光・・・光・・・大○光・・。」

適当な連想ゲームを始め、問題はもうどうでもよくなりかけていた。

その時、ふっと何か思いついた。

「光・・・地球はどうして光があるんだっけ・・・ああ、そうだ。太陽だ。」

「は!!わかった!光与えし者、それは太陽のことだ!そして、与えられし、者
は・・」

「地球か!」

早速、この宇宙の中で地球と太陽を探してみた。

あった。元居た場所から数mはなれた場所に二つとも。

「ッてちっちゃいな・・・。」

太陽は、サッカーボールくらいの大きさだった。

とりあえず、その前に立ち、光をさえぎることにしてみた。

しかし、何もおこらない。

ちゃんと遮れてなかったのかと思い、服でさらにさえぎってみたが

やはり何もおこらない。

「あれ・・??おかしいな・・・。」

俺の答えは間違っていたのだろうか。しかし、他に何がある?

何も思いつかない・・・。

そしてまた、無意味な連想ゲームに入ってしまった。

「太陽・・・太陽・・・太陽の反対は・・・やっぱ月なのかな・・。」

・・・・・月?

「そういえば、月は太陽の光で輝いているって聞いたことがあるな・・・・そうか!」

「与えられし者は月だ!!!」

今度は、月を探し出して、その前に立ってみた。

すると、凄まじい光が起こって、光が消えると、そこには少年が立っていた

この子もさっき一緒にいた子だと思われる。

「二人目クリアだよ!なかなかやるじゃないか!」

「次の部屋はこっちだよ。このドアを通ればいける。」

今回は意外と楽だったので、よかった。

もしかすると、もう、簡単にクリアできるんじゃないか?とも思いだした。

またも調子に乗り、ドアを勢いよく開けた。するとその先には・・

「え!?」

あるはずのものがなかった・・・・。




つづく。

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections