「ここに住んでもらえない?」
「はぁああああ!?」
いきなりの提案に皆驚いた。
「あ、ごめんね。よく考えたら家族とかいるよね、無理だよね?」
・・・・家族?・・・・
「家族はいません。」
「私もです。」
「あたしもだ。」
「あら・・・。それなら話は早いわ。住んでもらえない?」
「いきなりどうして?」
「この国はね、昔に何人かの魔女と魔法使いが作り上げた魔法の国なの。」
この不思議なことは全て魔法の力だったのか・・・・と一人で勝手に納得した。
「でもね、最近人が減ってきてね・・・・国の存亡の危機なの。」
「なんで、人が減ったんですか?」
「うん・・・なんていうか、何人かの魔女達がね、外の世界、他の国に行っちゃっ て」
「それでどんどん人が減っちゃったの。」
「あ、私があなたたちに住めって言ったのは適当じゃないのよ!」
「皆、力があるから言ったの。」
力?力ってなんだ?
「どういうことだよ?あたしも魔女ってことなのか?」
「ご名答。しかもあなたは力が一番強い。たぶんお母様が魔女だったのね。」
「他の人は遠い祖先に魔女がいるってだけ。ほとんど力が無いわね。」
「それならなんで俺たちも・・・?」
「今は力の強さで人呼び込んでるような余裕が無いからよ。早く集めなきゃ。」
「で、どうする?住んでくれるの?帰るの?」
俺たちはとても悩んだ。こっちの世界に来てもいいのだが・・・・・
こっちはパソコンあるのか!?とか。ビッグさんは多分食べ物の心配をしてただろう。
周りからみればしょうも無いかもしれないが、俺たちにとっては一番重要だった。
「大丈夫よ向こうにあるものはこっちにもあるからね。 しかもこっちのほうが向こうより上よ。 」
この言葉で決定した。
「すみます!!!」
3人声をそろえていった。
「じゃあ、決まりね。よかったわ、来てくれる人がいて。」
「あ、そうそう。まずここに住むにはテストが必要なの。受けてきてね。」
は・・・・・?
「そんなの聞いてないぞ!」
「もし落ちたらあたしらどうなるんだよ!」
「うーん・・・お帰り願うわね。」
「そんな!!」
「大丈夫よ。あなたたちなら受かるわ。そこのちっこい女の子が心配だけど。」
「えっ?私!?」
「試験会場に連れて行ってあげるわ。さぁ、こっちよ。」
案内人はそういうとスタスタと歩き出した。
「なんで・・・?なんで私が心配なの?え、私が悪いの?」
マチがなんだかヤヴァい状態になっているが、案内人は何も答えない。
ひたすらすたすたと歩いていく。
着いた先は、川に近い場所だった。足場の岩は、水に浮いている感じだ。
「気をつけてね。その足場は動くから。」
気をつけろといわれても何をどう気をつけるんだ?やっぱりあえて口に出さない俺
足場も不思議だがあちらこちらに立ってる柱も気になる。何を支えているんだ?
上を見ても何も乗って無いように見えるが・・・・この柱の意味はなんだろう?
「あ、その柱壊さないようにね。壊れやすいから触らないほうがいいかも。」
「これ、何の意味が?」
「ん〜いろいろ。でも一番は、空を支えるためかな。」
「空を支える?」
「うん、そう。だから壊さないでね。一本でも壊すと空が落ちてくるから。」
え!?空が落ちてくる!?
とりあえず俺はその柱には絶対触れないように距離をとることにした。
「案内はここまでよ。この先は自分たちだけで行ってね。」
「え、どう行けば・・・。」
「まっすぐ行けばいいのよこの先のどこかに試験管いると思うから話しかけてね」
そういうと案内人は、どろん!と消えてしまった。お前は忍者かよ!
とりあえずおれたちはこの先に進んで行ってみることにした。
つづく
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