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すきあらば。 作者:糊塗霧 隙羽

第1回   驚愕の朝
朝、深い眠りから目覚めると・・・・

「ふぅぁあ〜・・・ん?何か髪長くなってる・・」

「てか、何、この胸の腫れは。」

「つーか、俺、女になってる!?」


女になっていた。










では今更ながら俺の紹介を。普通の学生、相楽千春だ。

何か知らんが朝起きると女になっていた。でも、学校は休まない

俺は真面目なんだよ。

「ちーちゃん♪どうしたのその髪は。」

「うっせぇ。別にいいだろ。つーかやめれ、その呼び方。女みたいだろ。」

「あれ、女じゃなかったの?」

「違うわボケェ!!」

でも実際今は、女になっています。

「胸とかあるんじゃないのー?」

「ないない!ないから!」

「どれ。」

はっ!非常にこの流れはやばい!

揉まれる→ばれる→騒がれる→全員が俺を狙う→強姦→自主規制

になってしまう!

「駄目!!」

ドスゥ!!俺の肘打ちは思いっきり俺の周辺にいたクラスメイトの

みぞおちにメリメリと音を立てて入った。

「おぶっ・・・」

しかし、何故かまだ3人くらい胸を狙っている。

そこまでして何がしたい?馬鹿か。

「隙あり!」

「そんなもんはない!」

バキィ!

「ぐぼはぁ!」

回し蹴り炸裂!二人撃破。

「とりゃ。」

しまった!本当に隙を突かれた!

思いっきりむにゅぅ〜ッと胸を揉む田原。

「え・・・・。」

揉んだ本人もびっくり、そして、揉まれた方(俺)は

「・・・・・・・」

どうしようもなく、絶句。

「・・・・・あ!ち−ちゃん気分悪そうじゃん!保健室行こ!保健室!」

「え?」

そういうと俺の手を引き猛ダッシュして行く、田原。

そして、保健室に着くと、真っ先に俺に問う。

「お前女だったのか!!」

「ちげーよ!」

「でも胸・・」

「朝起きたら何故かこんなことに。」

「まるで漫画ですなぁ。」

「言ってる場合じゃないから。全然。」

「お前、原因はわからないのか?」

数分考えてみたが、心当たりはまるでなし。

「そういえば、お前の両親学者だったよな。」

「え?そうだけど・・・それが・・?」

「もしかして何かの薬が」「ない!」

田原がすべてを言う前に否定した。

なぜならうちの親父とお袋は、学者だがただの

「馬鹿なんだよ!!!」

「何が!?俺?」

「あ、すまん。気にするな。」

もしそうだとしてもどうすれば・・・

「なぁ、千春。」

「ん?」

「もう一回揉ませて。」

「いっぺん死ねエロハゲ!!」

「ハゲじゃない坊主だ!!」

「うっさいはげ!ハゲハゲハゲハゲハゲカツラ!」

「カツラは尚違う!何も被ってない!」

「で、どうしたものか。」

「一応聞けば?両親に。てか、朝言えよ。そんな異常」

「朝?ん?そういえば、朝居なかったな・・・。二人揃って。」

「怪しいぞ!絶対怪しいぞ!」

でもなぁ・・・あのおちゃらけた夫婦に何が出来るって言うんだ??

とりあえず、早退して、家に帰ってみる。

「ただいまー。」

「おじゃましまーす。」


・・・・返事はない

「まだ居ないのか。」

「今日は休みなはずだが・・・」

よく見てみると、置手紙。ジュースと一緒に置いてある

「なんだぁ?・・・・」


『千春ちゃんへ

お母さんね、本当は女の子が欲しかったの。だからね、つくちゃった♪女の子になる薬。』

「・・・・・・」

「やっぱりお前の両親か。」

「あんのクソババァ!!」

「落ち着け千春!破くな!手紙を破くんじゃない!まだ続きがある!」



『元に戻す薬もあるけどね、お母さんは女の子が良いからあげない♪欲しければ取りにおいで。隠れてる私たちを見つけてね。ま、どうせ千春ちゃん一人じゃ見つけられないと思うしー。ヒントも置いておくー。せいぜい頑張ってね。お茶目な母より』


「うがーー!!」

「待て!破くな!まだヒントを読んでない!」

『ヒント ジュースでも飲んで考えて。』

「意味無いじゃないかー!!!」

「待て、落ち着けって!とりあえず飲んで落ち着こ――あっ!」

バシャッ!

「冷た!何俺の上にこぼしてるんだよ!」

「す・・すまん!あーあ、手紙もびしょびしょ。」

「って、おい、千春!!」

「んあ?」

「透けてるから!服透けてるから!」

「ぶわぁ!!見るな田原!」

「おう、すまん・・・」

「といいつつ目線が俺の胸から動いてない!死ね!!」

オレンジジュースを拭きつつ、田原の後頭部に蹴りを食らわす俺。

「まったく・・・」

「おい、千春。」

「今度は何だ?」

「コップに文字が!」

オレンジ色で書かれた文字は、ジュースが入ってたせいで見えなかった。無くなった今ではよく見える。

「えっと、『ハムにけ』!!」

田原は漢字を全て飛ばし、平仮名を全部まとめて読んだ。

っていうか、『ハム』じゃなくて公だ。

「アホか!お前どれだけアホなんだよ!」

コップを奪い取り、自分で読む。

「公園に行け。だな。」

「よし、じゃぁ公園に行くぞ!」

早速靴を履いて行こうとする田原。

「まて、極限まで鍛えられた阿呆。」

「何その呼び名!酷すぎない!?」

「この辺、公園12個あるぞ。」

「じゃぁどうするんだよ!」

「それを今から考えるんだろう。」

田原は全く使えないな。頭脳形になると。

しかし、なんでこんな面倒なことをやらせるんだあの馬鹿親は。

元に戻りたいから挑むけどな・・・。


つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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