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消える天使−キエルワタシ−(台本形式版) 作者:糊塗霧 隙羽

第4回   3
天使「む〜ん・・・。」

ハルカ「天使・・・さん?」

天使「あ、ハルカさん。動けたんですか?」

ハルカ「ええ、そんなに酷くないわ。病気。今のところはね。」

天使「でも急がないと大変な事に・・・。」

ハルカ「そうね。で、何してたの?」

天使「とりあえず、病院内の人たちを見てました。」

ハルカ「それ、黒天使に関係あるの?」

天使「あります!黒天使は身近な人に化けて、隠れて呪いを掛けるんです!黒天使
の呪いは掛けられる範囲が狭いんです!」

ハルカ「じゃぁ、近くに絶対居るんだね。」

天使「はい!でも、ちょっと私だけじゃこの広い病院内は・・・。」

ハルカ「じゃぁどうするの?」

天使「この道具で・・・。」

ハルカ「それは?」

天使「監視用小人!って言っても誰も聞こえないか・・・。」

ハルカ「私くらいしか聞いてないわよ。」

おじいさん「ぬぉおおーー!?か、看護婦さん!あそこに天使みたいな女の子
が・・・」

看護婦「おじいさん、しっかり!そんな者居ませんよ!」

ハルカ「・・・・他にも聞こえてるみたいだけど?」

天使「どうにも、死が近い方には見えてしまうようです・・・。」

ハルカ「そっか、じゃぁかなり見られてるかもね。ここ多いし。」

天使「それでは、小人さんいってらっしゃーい。」

ハルカ「え?ちょっと、説明は?」

天使「え?必要なんですか?じゃぁします。」

ハルカ「お願いね。」

天使「まず、小人たちを色んな部屋に配置します。」

ハルカ「うんうん。」

天使「後は待っていれば何気に情報を小動物等に頼んで手紙で持ってきてくれるの
で、とっても楽です。」

ハルカ「へー・・・説明長いよ。」

天使「だったらわざわざ聞かないでください!!」

ハルカ「てか、楽な道具ばっかりだね?」

天使「え??天使ですし、いいでしょ?」

ハルカ「(理由になってないと思う。)」

天使「さて、情報が来るまでは暇ですね・・・・どう時間を潰そう・・・。」

ハルカ「天使さん、暇なら何かしない?」

天使「別にいいですけど・・・人間の遊びはあんまり知りませんよ?」

ハルカ「じゃぁ、天使の遊びとかはあるの?」

天使「ありません。」

ハルカ「・・・・・・。」

天使「(ああ・・・沈黙してしまった。さて、この空気をどうしましょう?・・・そう
だ!)」

天使「あの、えっと・・・私ケンタクンを連れてきましょうか?」

ハルカ「ん?出来るの!?」

天使「え・・まぁ、簡単だと思いますが。」

ハルカ「じゃぁお願い!暇だし、何かしたいの!」

ハルカ「ケンタ君はすぐ隣の病室に居る、足の不自由な子だからね!」

天使「早速・・・っと、あ、あれですね。」

ケンタ「・・・結構難しいな・・・・このゲーム・・・。」

天使「ありゃ、全っ然動きそうに無い。えっと、この場合は・・」

ごそごそごそ・・・。

天使「・・・ソノキニナール!(すっごいそのまんまな名前ですね。)」

天使「これは、内容を入力すると、その内容にそって動きたくなるという道具。タ
ーゲットの名前を入力後、内容を書いて、ボタンを押す。とってもお手軽な道具で
す。って私は誰に言ってるんでしょう。」

天使「では、早速・・・・『ハルカさんの部屋に行きたくなる。』っと。ターゲッ
トは当然ケンタくん。・・・GO!」

・・・し〜ん・・・。

天使「あ、あれ?お、おかしいな?効かない・・。・・・えいえい!おりゃぁーー!」

ケンタ「・・・!・・・ん!?何だか急に・・・・」

ガシャッ!ガラガラガラガラ・・・・(車椅子)

天使「「よかった・・・・壊れたんじゃなかったのね・・・・・って、あれ?何でハル
カさんの部屋を通り過ぎるんですか?で、通り過ぎて行った先は・・・ハルカさんの御
母様の所!?ど・・どうして?!って・・・あ。」

『ハルカかあさんの部屋に行きたくなる』←入力されてた文字

天使「「失敗失敗・・・・今度こそ、は・る・か・さ・ん・のっと。」

ケンタ「・・・・!・・・ん?何だか・・・・また・・・。」

ガラガラガラ・・・ガチャッ!

天使「よかった、今度はちゃんと行った・・・。ん?あ、小人の手紙が来た。」

『調査報告 怪しい人物約5名。今の所、他に情報なし。』

天使「そうですかぁ・・・・こうなったら、直接乗り込んで、5人の中から絞るし
かないようですね・・・。」

天使「(超不安。黒天使怖そうだし・・・。)」



つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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