■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

消える天使−キエルワタシ−(台本形式版) 作者:糊塗霧 隙羽

第3回   2
天使「さて・・・まずはどうやってケンタクンとの接点を作りましょうかねぇ?」

ハルカ「いや、まー、よく話す人なんだけどね。」

天使「・・・作らずともあるようで。じゃぁ、好感度はどの程度かな・・・」

ごそごそごそ・・・

天使「・・・高感度チェッカー!」

ハルカ「え、その小さいカバンからそんなでかいのどうやって出したの?」

天使「聞かないで!とにかく説明するから!道具の!」

ハルカ「(結構、強引なタイプね・・・。)」

天使「これは、二人がどの程度の仲なのか見れる道具なのです。

Aの欄に女の子Bの欄に男の子の名前を入力。

どっちの高感度を見たいのか入力するだけで、あとはどの程度かがすぐに表示され
ます。」

ハルカ「説明長いし、私にどうせ使わせてくれないなら言わなくてもいいのに・・」

天使「・・・まぁそういわないで。ほら、高感度表示されますよ。」

ピピピピッ

『友達程度』

天使「表示されますよ・・・・。」

ハルカ「・・・・・・」

天使「・・・・・」

天使「表示され・・・ごめんなさい。」

ハルカ「まぁ、大丈夫!よね?天使さん」

天使「え?ああ・・・うん。多分。」

ハルカ「しっかりしてよ?私、どうしても生きてるうちに告白したいんだから!」

天使「所で、ハルカさんの病気って・・・?」

ハルカ「えっとね、病名は『不明。』なのに、容態は悪化していく。直しようが無
い病気なの・・・。」

天使「そっか・・・。」

天使「じゃぁ、とりあえず、病気を解明しよう!」

ハルカ「え?職種が違うんじゃないの?」

天使「魂や寿命関連は天使の仕事に関係ないですが、これが何なのか位は天使でも
判ります!」

ハルカ「そうなんだぁ!で、どうなの?」

天使「・・・・・・調べれば判ります。」

ハルカ「えぇ・・・。」

天使「そういうわけで、ハルカさん、病気のことについて調べたいと思います。」

ハルカ「うん、ありがとう。でも、急に何で?」

天使「原因が判って、病気が治ればもっとチャンスが増えるでしょ。不明なら判明
させる!これ鉄則!」

ハルカ「・・・そうね。お願いするわ。」

天使「じゃぁ早速!」

ごそごそごそ。

天使「・・・・病気スキャナー!」

ハルカ「さっきよりでかいけど・・・本当にカバンはどうなってんの?」

天使「だ、だめです!見ようとしないで!」

ハルカ「ちょっとだけ〜」

天使「ああ、もう!とにかくスイッチON!!」

ブゥウウウーーーンバキィ!・・・・・ピンポーン。

ハルカ「怪しい音したけど・・・」

天使「怪しげな音を立てながらも、病気の原因は発見してるはず・・。」

『病名はありません』

ハルカ「・・・・・」

天使「・・・・・・」

ハルカ「またぁ?役に立たない機械多いわね。」

天使「な!そんなことないでしょ!!」

ハルカ「びみょー!」

天使「ぬぅ!じゃぁとりあえず、悪いところを映し出しましょう・・・。」

ぶぅううーーんぬちょ!ピンポーン。

ハルカ「また怪しい音が・・・そして、映し出された変な模様は何?」

天使「え・・?これは・・・・・黒天使の呪印じゃ・・・」

ハルカ「何それ?」

天使「黒天使とは所謂堕天使のこと。本来天使は人の心を暖めることのみ

が仕事。でも、黒天使は人の命を奪い、魂を食料とする。

でも、人の心を暖めることもでき、天使にも悪魔にもなれない

中途半端な存在。そしてこれは、その黒天使が使う呪印なのです。」

ハルカ「また説明長いわ。」

天使「だったら聞かないでください!」

ハルカ「っていうか、私は呪われている。ってこと・・?」

天使「おそらく。」

ハルカ「そんな・・・・。私、何もしてないし、変な人に会っても無いよ?」

天使「(黒天使は一体何処からハルカさんに呪いを掛け、命を奪おうとしてるのだ
ろう・・・)」

天使「とにかく、それを探して止めないと不味いかも知れ無い・・・。」

ハルカ「ええ!?マジで?」

天使「マジで。」

天使「(恋の成就のための仕事の前に、彼女の命を守ることを優先するべき。)」

天使「(まず先に黒天使を探すことにしよう・・・。)」

ハルカ「とにかく、なんとかしてね!!」

天使「ええ・・・頑張り・・・ます。」

ハルカ「超自信なさげ!?なんで!?」

天使「(期限は少ないし・・・すぐに見つけないと・・・間に合うかな
ぁ・・。)」


つづく

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections