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Nightmare Genocide Classmate 作者:糊塗霧 隙羽

第4回   排除の序章
私は津田君とひたすら下の階へ降りて行っていた。

最悪な事に、2回も人に会ってしまって、その二回とも殺した。

二人ともいじめグループの一人だったのが、簡単に私に引き金を引かせた理由だと思う。


30横山紀子

27馬場由香利

銃による致命傷。失血により、死亡。





Nightmare Genocide Classmate
悪夢の殺戮同級生




私達はまず、職員室に向かおうと思っていた。

そこには様々な武器があるらしいから、銃でカバーできない分を

どうにかする為に、必ず手に入れておきたい。

現在1階、下駄箱付近。

ここから渡り廊下を通って、新館へ。

保険室の前を通り、階段を通り、職員室だ。

しかし、その前にまたも邪魔が入る。

「まだ、本館に居たのか・・・。」

「駄目元でここで待ってて良かっただろ?アッキー。」

「アッキーは止めろ。」

19津久田洋輔

25中野亮

「さて、俺らは一回、職員室に行き、こんな物を手に入れた。」

二人が持っているのは・・・鉄板のようだ。

「この、洋輔さまの名案だぜ!コレを盾にすれば全く、銃なんて怖くねぇぜ!」

「まぁ、気に入らないが、そういう事だ。」

「アッキーひでぇぞ!!」

「うるさい馬鹿。黙って前を見ろ。」

鉄板を持った程度でこの余裕。どうかと思う。

まぁ、そうは言っても実際、奴らは大分有利な訳だ。

ここからどう、打開策を見つけるべきだろうか。

「おい、津田。お前はそっちに付くのか。」

「ゆるさねぇぜ!お前も殺して、俺も死ぬ!」

「死んでどうするんだ。」

とにかく、話し続けて、油断した隙に撃つ手でも使おうか・・・

「・・えと・・アッキー・・・だっけ?」

「・・・普通に名で呼んで欲しい。」

「・・・・」

「・・・名前知らないのか・・・。っというよりどうしてくれる。洋輔。アッキー定着したじゃないか。」

「いいじゃん、はやったし。」「それの何が利点になるのか教えてくれ。」

「二人は・・・その・・・私のことどう思ってた・・・?」

「・・・別に。まぁ、苛められてたようだから関わるのはよそうと思った。」

「こっちに飛び火しても困るもんな!」

いじめかっこ悪い。別に期待はしてなかったが、その一言くらい

言ってくれたら嬉しかったんだけどな・・・。

「さて、そろそろお喋りは良そうか。どうせ、喋らせて油断した隙に撃つ気だろ。」

うわ、バレてた。

「え?そんな巧妙な作戦を考えてたのかこいつ!」

あれ?バレてなかった。

「洋輔・・・・お前の長所は馬鹿だが、短所も馬鹿だ。」

「はぁ?!なにそれなにそれ!俺泣いちゃうよ!」

「キモいからよしてくれ・・・・よ!!」

ドン!!

「次から気をつける!」

ドン!!

「え!?」

逆にこっちが油断した隙に撃たれた。が、弾はあらぬ方向に飛んでくれた。

「あ、あれぇ!?おっかしーな・・・」

「なぁ、洋輔・・・。この鉄板のせいで、狙いが定めにくい。」

「計算外だった!!」

「お前の頭に期待した俺も馬鹿だったよ。」

ドン!!

反撃で私も銃を撃つ。だが、やはり鉄板のせいで弾は当たらない。

「まぁ、弾を防ぐ役目は果たしてるな。その点は褒めよう。」

「おう!俺の作戦は最高だろ!」

「50点満点なら0点だ。」「ええぇ!?」

ドン!!

相手も撃ち返して来る。が、やはり狙いはあらぬ方向。

鉄板が邪魔で撃てないから、鉄板をどけたい感じのようだが

どけたらどけたで、弾が当たる。どうしようもない状況のようだ。

「由紀ちゃん・・・・ちょっと、下がって。」

「え?」

津田君が突然に言い放つと、ポケットから何かを取り出して投げる。

その何かは鉄板の後ろに転がった。

「何だこr・・・・!?」

「これって・・・まs」

ボォン!!!

突然爆音に包まれた。

「な、な!?」

「手榴弾だよ。職員室から取ってきてたんだ。」

「え?何時・・・?」

「由紀ちゃんに会いに行く前に。」

そうだったんだ・・・でも、ならなんでもう一回職員室に行くの?

もしかして、私の為・・・?

少し嬉しくなりながら、二人でその場をさっさと立ち去った。

煙の中、まだ鉄板二人が生きてるのに気づかずに。

「まさか、奴がこんな武器を持ってるとはな・・・。」

「いでぇえーーー!!!いでぇよおおーー!!!」

「うるさい。手足が千切れた程度で騒ぐな。」

「普通騒ぐだろ!!お前なんで冷静なんだよ!おかしいだろ!」

「それだったら、普通に殺しをやろうとしてるのはおかしくないのか?」

「・・・・。」

「まぁ、このままなんとか耐えろ。他の奴が小笠原殺して俺らも助かる。」

「だと、いいけど・・・その前に死ぬかも・・・うぁああう・・・」

「ああ、痛い。早く誰かやつらを殺して終わらせてくれ。それか、助けろ。」





由紀はずっと思っていた。今私が居るこの世界は、異常だ。

昨日までは何もなかった。けども、今日は異常だ。

先生がバトルロワイアルを普通に行わせようとするのも変だけど

それ以上に何か・・・空気とか、皆の精神とか、異常だ。

私も・・・少し変かもしれない。

何で、人を殺して、何も思わないのだろうか。

いじめられてた。だから復讐も含めて殺せて、気が晴れた。

・・・いや、それでもおかしい。ここまで、何も思わないのは。

それに・・・・・何故、私は撃てるの?

銃なんて握った事無いのに。

まるで、手だけが私じゃないかのように・・・・。

その謎は、由紀や、そのクラスメイト達の殆どが知らないがある人は知っていた。

       ・・・・・・
それは、ここの外の人。


つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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