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戦闘武具人間組 作者:糊塗霧 隙羽

第7回   7
「ぜやぁ!!」

「ふぬぁ!!」

ぶつかり合う店員さんと幹部の男。



『戦闘武具人間組 фバトルヒューマンズф』



勝負はほぼ互角といえるだろう。

いや、よく見れば、幹部の男の方がばてている。

どうやら店員さんの方が強いらしい。

「なんや、息あがっとるやないか、ええ、幹部さんよ?」

「くッ・・・・ここまでやれるとは思わなかったな・・・貴様ごときが」

「計算違いってか?へ、もう殆ど負け惜しみやなぁ。」

ベキボキグゴキバキ!

何かが変形するかのような音がした。

同時、さっきまで居た幹部の男は居なくなり、代わりにそこに

何だか巨大な白い化け物がたっている。

「な・・・なんやねん、これ・・・」
                 ホワイトアーマー
「我の力を完全解放した結果だな。『白骨甲冑』とでも名づけるか。」

「貴様の負けは決まったぞ。さて、どうする?」

「きもい。ちゅーか、ネーミングセンスないなぁ。」

「・・・・とことん死にたいようだな。ならば、お望みどおりに・・」

「あの世へ送ってくれる!!」

化け物が店員さんに突進してきた。やられる・・・!?

「おい、坊主。ワシかて、必殺技の一つや二つはあるんやぞ?」

「え?」

「そないな顔、せんでも、勝てるがな。」

店員さんは微笑むと、化け物に向かっていった。

「らぁーーー!!」

「馬鹿め!死ね!」

変わらず突進をつづける店員さん。

「・・・・お前が死ね。」

そういうとひょーいと化け物の突進をかわした。

そして、化け物がそのまま向かった先は鉄板。

「な!?」

化け物は止まりきれず鉄板に追突。

「ぎゃぁああああ!!!」

そこへさらに店員さんが油を撒く。

「ちょ・・・待っ・・・」

「さて、店は閉店や。今日からずっとな。」

ボォン!!

燃え上がる幹部の男と店。

「逃げるで、あんたら。」

そういって、店員さんは店の裏口を案内してくれた。

何とか脱出成功。それと同時に、店は完全に炎に包まれた。

「ふー、危機一髪だったね」

「そうですね。髪焦げてますよクライネさん。」

「うわ!?折角、整えたばっかりだって言うのに!!」

こげた髪を気にしてその辺を転げまわるクライネさん。

それを面白いので見ていると、店員さんから僕に話しかけてきた。

「なぁ、この先も戦うんか?」

「はい、奴らを倒すまで。」

「そぉか。じゃ、ワシも着いて行って、戦ったるわ。」

「お願いします。」

「堅苦しいから敬語はなしや。ワシはヤイリ。お前は?」

「ケントです。」

「さぁ、次の仲間を探しに行こうやないかケント!旅は長いでー!」

そういってさっさと進み始めたヤイリ。

慌てて僕もその後についていく。

「ちょ、僕を置いていかないでよ!行き先わかってるのかい!?」

さらに慌てて僕らの後を必死に追ってくるクライネさん。

僕らのたびは、まだまだ続く。


つづく。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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