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戦闘武具人間組 作者:糊塗霧 隙羽

第5回   5
「さぁ、着いたぞ。」






『戦闘武具人間組 фバトルヒューマンズф』


僕はあの後組織のことやバトルヒューマンの説明をしてもらった。そこまで話はさかのぼる。






「まず、残り3人の居場所を突き止める必要がある。」

「と、言ってもとっくに判ってるんだがね。」

「ぇぇ・・・。」

「一人目はここの隣の村。残念ながら組織に支配されてる。」

「二人目は最北端の村。残念ながら組織に支配されてる。」

「三人目はある山の奥地。そのふもとの村は残念ながら組織に・・」

「全部支配されてるじゃないですか!」

「そうだな。うん。だから厄介なんだよ。」

「組織を潰しつつ、彼らと接触するしかないようなんだ。」

「っと、言うことでまずは隣村へ行こう。さぁ早く!」




ということでこの村にやってきた。

いや、村というより・・・

「ここは都会じゃないですか?」

「うん、そうだね。だから支配されたんだろう。」

「おい!」

とてつもなく広い街だ。こんな中から人一人見つけるなんて・・

とても困難なことだろう・・・。

「さぁ、早速探してみよう。」

ん?そういえば・・・

「クライネさん、居場所わかってるんじゃ?」

「ん?この町にいるのはわかってるけど、それ以上は。どこに居るやら」

やっぱり探さないと駄目みたいだ。

「まずは、そこの店で聞き込みしようか。」

ふらふらと勝手にその辺の店に入るクライネさん。

あなたはそこのたこ焼きが食べたいだけでしょう・・・ッ!

さっきから見てましたもんね!会話中に!

何度も視線が僕からたこ焼きに行ってたし!!

止める間もなく、クライネさんは店に侵入。

そして、速攻「たこ焼き一つ。」と一言。

緊張感がなさ過ぎる。本当にこの人は組織を潰す気できたんだろうか?

「クライネさん食べてる場合ですか!探さないと!」

「腹が減っては戦は出来ない・・・そうだろう?」

「今からやるのは戦ではなく、人探しです!早く!」

「あー、待ってー!せめて包んでもらうから!」

そこまであんたはたこ焼きが食べたいんですか。

「いやー、そこまで食べたい、言われると光栄ですわ。」

店員さんが笑いながら言う。

「はははー、そうでしょう?ということでオマケを・・」

「それは出来まへん。」

「うー・・。」

即答にうなだれるクライネさん。

「すいません、出来れば早く・・・急いでるので・・・」

僕はそういって店員さんに結局たこ焼きを作ってもらうことにした

「ま、そう焦らんと、待っといてくださいやお客さん。」

そういいながらたこ焼きを焼く店員さん。

見事な手さばきだ。まるで、串と手が一体化してるかのような・・・

かのような・・・・って、一体化してますよ!?

「あっあれ!もしかして!」

そう、彼は3人目のバトルヒューマン・・・の疑い有り。

「クライネさん!見て!あれ見て!」

僕は必死にクライネさんに店員さんのことを言ってみたが

「うん、たこ焼きおいしいそうだね。」

駄目駄目だ!今、この人の頭の中にはたこ焼きしかない!

数分後、たこ焼きが完成。早速頬張るクライネさん・・・・っておい!

「それ包んでもらうんじゃなかったんですか!ちょ、おい!」

僕は思いっきり、右手でクライネさんの後頭部にパンチした

そのままクライネさんはテーブルにガァン!!数分停止。

そして、ばっ!と起き上がると、店員さんを見て、

「ああ!ケント君あれ!バトルヒューマンだ!」

「知ってます!さっきから言ってるじゃないですか!」

「うそ!?気づかなかった!」

「もうお前はたこ焼き喉に詰まらせて死ね!」

もう何だかめんどくさいです。

「なんや、ワシがどうかしたんか?」

さっきから色々言われてるので店員さんが聞いてきた。

「いや、その腕・・・」

「ああ、これか。生まれつきや。昔から不便やったでぇー。」

この人の場合、両腕の肘から先が鉄串のようになっている。

多分、『槍』のバトルヒューマンなんだろう。

「急にですが本題に入ります」

真面目な顔でクライネさんが急に店員さんに話しかける。

「なんやなんや?」

「あなたは伝説の人間ですので、組織を潰すために戦いましょう」

「はぁ?」

唐突過ぎて、全く理解されて無いようです。

「つまり、かくかくしかじか・・・」

それを僕が補足をつけて説明しなおす。

「なるほどな・・ワシがあの伝説の・・・」

「そうです、戦っていきましょう。」

「嫌や。」

「!?」

予想外の返答。続けて店員さんはこう言った。

「ワシはな、めんどくさいことはしとうないんや。」

「第一、盗賊の人たちはうちのお得意さまやで?戦えるかい。」

「今のままで居たほうが楽なんじゃ。絶対戦わへん。」

それを聞いてクライネさんが数分考えた後、

「仕方が無いですね。では、奥の手を・・・」

何か凄まじい殺気を放ちながら言うのです。

「な・・・何をするつもりなの!?」


つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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