「仇討ちのために、僕と旅をしないか?」
『戦闘武具人間組 фバトルヒューマンズф』
「は・・・?」
いきなりの提案に僕は驚いた。そもそも、提案した本人が、
盗賊の幹部だ。言っている意味が判らない。
「あー、そう睨まない。私は本気だよ。」
「お前は・・幹部じゃないのか?いいのか?裏切るようなことして」
今度は奴に答えられる前に疑問をぶつけた。
「私は、盗賊を内側から探るために幹部に居るだけだ。」
「だから別に、構わないさ。」
なるほど。そういうことか。
「君の左腕は変わっているね。」
急に僕の左腕の剣の話しを振られた。
「うん・・でも、アンタもだろう。」
「そうだね。私の場合は鎌だが。それに右腕。」
そういいつつ右腕を振り上げるクライネ。
「君は伝説を知ってるかい?」
「伝説?」
僕は学校というものに行ってないため、殆どの基本的な知識も
まったくない。そんな中で、伝説など知っているはずない。
「全く知らない。その伝説って?」
「戦闘武具人間・・・・という、勇者の伝説だ。」
「『この世界が悪に支配されし刻、体に槍、剣、鎌、斧、##(かすれて読めない)の武器5つ。其れをそれぞれ一つずつ体に宿した人現れ、悪の根源を断ち切るであろう。真の危機に陥ったとき、必ず、彼らは来る。』という奴さ。」
「それが何か?」
「わからないのかい?君や、私がその、戦闘武具人間なんだよ。」
・・・・・ハァ?
「嘘でしょ?」
「いや、だったらその剣は何?伝説のまんまじゃん。」
「それで、どうしろと?」
「供に他の仲間を探し出し、奴らに立ち向かうのさ。」
「仇討ちのための力を蓄えるんだ。そして、一気に!」
よくわからないが、用は、僕に着いて来て欲しいと言う事なのだろうか。
突然でわけわからないけど、もうすでに答えは決まっていた。
「 行きます。 」
「そうかい。ありがとう。そして、これから宜しく。」
「僕は、ケント。」
「私はクライネだ。何度紹介したことだろうね。」
こうして、僕らのたびが始まったのである。
つづく。
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