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戦闘武具人間組 作者:糊塗霧 隙羽

第3回   3
つかまった後、僕は牢獄に投げこまれ、放置されていた。

とにかく、脱出しなければ・・・母が心配だし。







『戦闘武具人間組 фバトルヒューマンズф』







牢獄はそりゃぁもう慌てて作ったんだろう。

材質は木で出来てるし、あちこちぼろぼろ。

今にも釘が抜けそうな部分さえある。

てか、牢屋ないなら、人を捕まえるなよ。と、僕は思ったが、所詮

盗賊だし、しょうがないと思い直した。

それよりも脱出だ。まぁ、とりあえず木で出来ているこの牢屋を

逃げ出すのは簡単だ。だって、毎日巻き割りで鍛えてますから!

その後である。誰にも見つからずに行くにはどうすればいいのだ?

「まぁ、とりあえず、逃げよう。」

ザシュッ!!

牢屋はいとも簡単に崩れた。(僕は生き埋めになった。)

何とか這い出すと、さっさとその場を立ち去る。

何回か、見張りが来たけども、そこは切り倒していった。

しかし・・・・流石に逃げれそうも無い奴に出くわしてしまう。

明らかに他とは風格が違う、長身の男に出会ったのだ。

「君は・・・ああ、今日捕まった子だね。」

「・・・・・」

暢気に話しかけてくる、男。

「僕はここの幹部をやってる、クライネ。よろしく。」

「・・・・・」

「あ、ごめんごめん。それどころじゃないね。」

男は勝手に自己紹介し、勝手に話を遮った。

「逃げなよ。早く。」

「え・・?」

「あ、初めて声聞いた。とにかく逃げなよ。ココは何とかする。」

何故か男は僕を捕まえようとせず、むしろ逃げるように指示した。

ココの幹部なんじゃないのか?そんな簡単に、逃がしていいのか?

そう思いながらも僕は逃げた。今はあの男の心配をしてる場合じゃない。一刻も早く、ココから逃げるべきだとも思っていたから。

ちらりと後ろを振り返ると、あの男が手を振って僕を見送っている

そして、ちらりと見えた、彼の隠していた右腕。

手首から先が刃物になっていた。

「(彼は僕と同じ・・・・?)」

驚いた。僕以外にもこんな変な体の人が居るなんて。

僕の場合は肘から全て剣だけど・・不便なのはきっと変わらないはず

おっと、こんなことを考えてる場合じゃない。一刻も早く・・・

早く家に帰らねば―――――



家に着くと、何だか妙にでかいスタンプが押してある。

これは・・・・スタンプ行為?嘘だろ・・・・


ぐちゃぐちゃになった家の中。

空っぽで、誰も居ないベッドが転がっていた。

ああ、母はもう・・・。



「やぁ、君か。また会ったね。」

「あ・・・」

そこに居たのはさっきの幹部の男。

「クライネだよ。覚えてくれてたかい?」

まさか、この男が、母さんを・・・・・?

「ああ、僕じゃないよ?この家荒らしたのは。別の人。」

心を読んでいるのか?と思う位に、先に答えるクライネ。

そして、続けてこういうのだった。

「仇討ちのために、僕と旅をしないか?」

つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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