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| 迷子の迷子の子猫ちゃん〜♪貴方の前世の故郷は何処ですか? 
 はぁ・・・・。
 
 あれからさらに5日。『オオイタ』についてはまだ、判ってなかった。
 
 流石にそこまで,ヒョイヒョイと見つかる訳ないとは思ったけども,
 
 ここまで見つからないとは・・・。
 
 前世の記憶を辿る。オオイタ・・・どんな字だっただろう・・・。
 
 ああ、前世の記憶はあるのに,人間の常識とか、文字とか
 
 何で全く思い出せないんだろう。
 
 あれだけ、学校で習っただろう勉学も全く覚えてないし・・・。
 
 オオイタ・・・オオイタ・・・オオイタ・・・ん?
 
 私が今居る国のここは『オオサカ』。
 
 文字で書くと『大阪』。
 
 発音が最初の所一緒だ!!
 
 何でこんな単純な事に気づかなかったんだろう。
 
 オオイタ・・・文字にすると『大?』あともう一文字!
 
 前と同じように、大の文字がある看板の前で鳴きつづければ、
 
 誰かがきっと教えてくれるはず!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ・・・・・世の中そんなに甘くなかった。
 
 ・・・・・・当然だよね。
 
 
 そもそも、オオイタなんて書いた看板が見つからないし。
 
 ・・・あれ?オオイタの看板見つけて・・・その後・・・どうするんだ?
 
 そもそもオオイタの看板を見つける意味がない事に今気づいた。
 
 5日間の捜索はなんだったんだ。OTL
 
 「にゃーーーーーーーーーん!!!!」
 
 思わず一声叫んじゃいました。意味はないけど・・・やっぱり何か・・・ねぇ。
 
 このやるせなさを胸に、私は一旦、自分の家へと帰ることにした。
 
 野良だろうと家はある。まぁ、ただの土管なんだけどね・・・。
 
 ここ数日、戻ってないけど・・・どうなってるだろうか・・・。
 
 「・・・」
 
 「・・・・・・。」
 
 あれ?何か、占領されてるんですけど。見知らぬ白いオス猫に。
 
 「・・・何?何か用?」※猫同士にしか通じない会話ですが日本語翻訳でお送りしますので、何ら問題ありません。
 
 「そこ、私の家なんだけど。」
 
 「居なかったじゃん。」
 
 「いや、そんな事言われても・・・外寒いし。」
 
 「俺だって寒い。出たくない。」
 
 ♂
 くそっ、この男め・・・なんて勝手なんだ。(自分の事は棚に上げてる
 
 「じゃぁさ、一緒に入る?」
 
 「・・・は?」
 
 何を言うかこのボケは。
 
 「俺は出たくない。んで、あんたはここに入りたい。じゃぁ、一緒に入るしかないじゃん。」
 
 「いや、その・・・・。」
 
 「ここ、広いし、二人(二匹)で入っても大丈夫だろ。一緒の方が温いぜ?」
 
 っていわれてもこの狭い中,何か間違いが起こったらどうするんだと
 
 正直わざと長くして問い詰めてやりたい所だけども
 
 よくよく考えたら私猫だし、あっちも猫だしそんな問題も何も・・・ねぇ?
 
 てか、やられても問題ないかな?猫だから、そんなの普通でしょ。
 
 え、いや、そんな事ないか。何考えてるんだ私。
 
 普通に襲われたら嫌でしょ、猫だろうと。常識的に。
 
 ↑の思考は1分の間に私の頭の中を駆け巡りました。
 
 で、結局結論は・・・
 
 
 
 
 「温かいな。」
 
 「・・・そうだね。」
 
 寒かったので結局一緒に入る。(追い出す術もないし。)
 
 あーあー。私には好きな人が居ると言うのに。
 
 浮気だよこれ。浮気。・・・いや、まぁ、寒いし、しょうがないよね?
 
 ※現在2月って事でお願いします。
 
 「所でよー。お前さ。」
 
 「ん?」
 
 「ここお前の家なんだろ?だったら何で居なかったのさ。昨日も一昨日も居なかったけど。」
 
 昨日も一昨日もここに居たのかお前。私の家に。勝手に。(落ち着け。
 
 「えーっと、話すと長くなるけど・・・。」
 
 私は、自分の前世の記憶について。と、その記憶の謎を探る為の今までの奮闘を話した。
 
 「ふーん・・・?大変だな。」
 
 「判ってないよね?絶対。」
 
 「うん、全然。」
 
 適当に言うなよお前は。
 
 ♂
 まぁ、別にこの男に何を求めるのも無駄だと思うが。
 
 「よく判んないけどさ,手伝おうか?」
 
 「え?」
 
 予想外な発言だ。
 
 「一人じゃ大変だろ。俺も、出来る限りで手伝ってやるよ。ここ借りたし。」
 
 そう来るとは思わなかったな・・・・・・。家借してよかった。(借してない
 
 「うん・・・じゃぁ、お願い。」
 
 こうして私は、幸運にも協力者を手に入れる事が出来た。
 
 これで、情報が集まるといいなぁと思うけど・・・ん?
 
 「所で,あんた、ここら辺じゃ見ない顔の気がするけど・・・」
 
 「うん、この間引っ越してきた。で、逃げてきた。」
 
 元飼い猫!?しかも、家出中!?
 
 「・・・それで、この辺・・・詳しいの?それとも、何かこの辺に詳しい友達とか・・・」
 
 「うんにゃ、詳しくないし、詳しい友達も居ない。」
 
 ・・・・・・役に立たねぇーーー!!
 
 つづく
 
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