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消える天使−キエルワタシ− 作者:糊塗霧 隙羽

第6回   第五話
あれから数日たちました。

私は自分の命を削るくらい頑張って調査したのですが、

どうにも、誰も怪しくないです。ええ、小人は見る目が無いです(酷

だとしたら、黒天使はどこに潜んでいるのでしょうか?

他に目星をつけようにも、小人はあまり信用できないですし・・・

ああ、私に天使を見つける能力でもあればよかったのに・・・・。

「ま、そんなに落ち込まないで。天使さん。」

「ハルカさん・・・・。」

「そんなにすぐには死なないでしょ?なんとかなるよ!」

それが・・・・言い難いんですが、ハルカさんの寿命は未だに減っています。

あと、三日程でしょうか。もう、全然時間が無いのです。

しかも、私の方の期日も残り三日・・・・どうしたら良いのでしょうか。

「天使さん?」

「え、あ?はい!?」

「また、ケンタ君呼べるかな?」

「あ、うん。行って来る。」

もう、こうなったら惚れ薬でも調合して、ケンタクンに飲ませてしまいましょうか・・・

でも、天使として、そんなことは・・・・

悩んでいるうちに私はすでにケンタクンの病室の前に居ました。

早速中に入ろうと思ったら、ケンタクンの声が聞こえてきます。

「はっ、ハルカも馬鹿だねぇ・・・。」

ハルカさんのことを言ってるようです。どんな感じの印象かな・・

「俺が友達だと?馬鹿だねぇ。」

え!?

「俺が呪いを掛けてる黒天使だとも知らずに・・・あー、マジ受ける。」

そんな・・・・ケンタクンが黒天使!?嘘でしょ・・・・・?

「・・・・ん?誰だ。」

マズイ!気づかれた!

「・・・・・今の話聞いてやがったな・・・。ッチ」

「・・・・見えてるって事は・・・本当なんだね・・・。」

「バレちゃしょうがねぇな。そうだよ。俺が黒天使だ。」

「・・・ッ!!」

私はそこに置いてあった果物ナイフを手に取り、黒天使に向けました。

「おや、良いのかねぇ?天使って、何があろうと人を傷つけちゃ駄目なんだよねぇ?」

「くぅ・・・」

「さっさと出て行けよ。鬱陶しい。」

「・・・・・・。」

「ああ、そうそう。この事、ハルカに言ったりするなよ?傷つけるだろうから。そしたらお前消えちゃうしな。」

私は無言で部屋を出て行った。

これから先・・・どうすればいいんでしょうか・・・・。









「・・・・・・・」

「あ、天使さん。ケンタ君はどうしたの?」

「何か、先生に呼ばれていったから連れてこれなかった。」

「そっか。それじゃしょうがないよね。じゃぁ、明日ね。」

「うん・・・・。」

「どうしたの?」

「なんでもない・・・なんでもないよ・・・。」

「・・?」



私は黙って彼女の恋を実らせようと思った。

たとえ、相手が黒天使でも、知らなければ・・・・

きっと、知らずに恋が叶えば・・・・心は暖かくなる筈だから・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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