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消える天使−キエルワタシ− 作者:糊塗霧 隙羽

第2回   第一話
「後・・・・少し・・・・。」

こんにちわ皆さん。私は天界に住む天使です。

私は立派な天使になるために、ルール(のようなもの)に従い、

人々の心を暖めることを頑張っています。苦労の末、ついに後一回に・・・・!

後一回で羽根を貰えるのです!そしたらすぐに飛べるようになって・・・・

立派な天使に・・・!

「さて、最後の一回はどうしよう・・・。」

天使はかなり数が多いので、早く見つけないと

心が冷えてる人間はすぐにとられてしまいます。

そうなる前に、このレーダーで見つけないと・・・・

キラッ!レーダーが光った。(音が鳴る代りに光るのがこのレーダー)

「冷え切った心発見!最後はあの子にしましょ・・。」

私はすぐさま下界の人間界へ下ります。

そして、辿り着いた先には病院。

「はぁ・・・」

とても暗い。よっぽど悩んでるようです・・・

「よぉし、この子に完全に決定。予約シールを貼っときましょ。」

このシールをつけると、他の天使が見つけられなくなります。

「こんにちわ〜・・といっても、見えないはずだよね・・・。天使だし。」


天使は普通人には見えないので、私はすっと部屋に入り、シールを貼ろうとしました

「だ・・・誰!?」

「え、見えてる!?」

「誰よ!何なの!」

「えっと・・・・私は・・・天使です。」

「はぁ・・・?」

普通は見えないはずなのに・・・彼女は何で私の姿が見えるの?

おっと、それよりも彼女にとりあえず説明をしないと・・・

「ふふっ・・・」

「あー、えと・・その・・・」

「判ってるわ。私、死ぬんでしょう?」

「え?」

「天使が来たってコトは私を連れにきたってことでしょ?」

「え、いや、違うよ!天使はそんな時には来ないの。魂回収は死神の担当で・・・」

「そうなの?じゃぁ、何をしに来たの?」

当然誰でも疑問に思うでしょう。私は答えます。

「貴女の心が冷え切ってるので、暖めようと・・・・」

その言葉に、彼女は一瞬キョトンとしたあと、すぐにこう言った。

「へぇ・・・冷え切ってる・・・か・・。当然なのかもね。」

「え?なんで?」

「私、もうすぐ死ぬの。    重い病気でね・・・・。」

そっか・・・・だから普通見えない私の姿が・・・

死が近い者は、幽霊などが見えるというが(本人が霊になりかけだから)

天使も見えてしまうようですね・・・。

「でも、冷えきってわいないと思うわ。だって・・・・」

「私、恋してるもの。」

「そうなんだ・・・。」

だとしたら・・・恋を成就させれば・・心が暖まるかも・・

よし、お手伝いの許可を取ってみましょう!

「じゃぁ、天使としてその・・お手伝いを・・。」

「本当?天使がついてるとすれば叶うわね、恋が!うん、お願いするわ!」

彼女はベッドが壊れそうなほどバタバタと飛び跳ね喜んだ。

とてももうすぐ死ぬようには見えませんが・・。

「私はハルカ!恋の相手はケンタ君!お願いね!」

まだ恋の相手は聞いてないんですが・・・

さっさと話して貰ってしまいましたね・・・・・

「あなたの名前は!?」

ハルカさんに聞き返され、ハッとする私。

名前・・・・・・・

「えっと・・・・天使は神様のお手伝いに生み出される者なので・・・名前はないの・・・。」

「そっかぁ・・・まぁ、いいや!頑張ってね!」

「はい、頑張ります・・・」

「自信無さそうね・・・」


こうして、私は最後の試練を乗り越えようと奮闘を始めるのでした。

大丈夫なのでしょうか・・・・。

「(もう期限まで少ししかない・・・早くしなきゃ・・・。)」

つづく

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Novel Editor by BS CGI Rental
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