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自分RPG 作者:糊塗霧 隙羽

第6回   ゲーム 終了そして再開
俺はある場所へと向かっていた。

「どこ行くんですか!?この先は、最初に居た村ですよ!」

「そこに裏ワザが在る!」

町に着くと、まっすぐ、ある場所に向かった。

「なんですか?何もないじゃないですか。」

「いや、ココはなしかけてみろ。」

「え?」

にゃー。

姿は無いのに、猫の鳴き声が聞こえた。

「何ですかこれ?」

「透明猫!」

「意味は?」

「ほれ、そこを見てみろ。」

「え、ああ!」

そこにはさっきまで居なかった、モンスターが。

「アレに金を払うと最後の場所に行ける。」

「君何しょうもないもの作ってるんですか!フツーのワープにしましょうよ!」

ハツユキに文句を言われる俺だが、

「このイベントは後々残すつもりでね。このほうが面白いかと・・・」

「なんで君は面白さに拘るんです・・・・まったく。」

「ホラ行くぞ。」

愚痴るハツユキの手を引いて無理矢理連れて行き、モンスターに話しかける俺。

「俺様は、魔王反乱軍の魔物だ。今なら、500Gで魔王の城に連れて行くぜ。」

「魔王の城に行くか?」

YES

NO

「YESだ!」

「よし、しっかり捕まってろ。」

ピュユユユーン!

変な音とともに俺たちは魔王の城へと飛び立った。





〜〜〜魔王城〜〜〜

「着いたぜ。」

「じゃぁ、俺はコレで。また会おうな。」

『そういうと魔物は何処かへ飛び去った・・・・』

「何なんですかあの変な音は。」

ワープの変な音にけちをつけるハツユキ

「お前、アレは定番のワープ音なんだぞ!」

けちをつけるハツユキに反論する俺。

「っていうか、もう、魔王城ですか!早すぎですよ!」

「いいから行くぞ!」

納得しないハツユキを無理矢理引きずり、さっさと魔王城へ進む俺。


魔王城は非常にシンプルな創りだ。

廊下がずーッと、まっすぐ続いており、その先に王座がある。

迷うことも無い、一本道の城だ。しかし、一個違うのが・・・

「ん、この扉は何だ?」

王座への道を大きな鉄の扉がさえぎっていたのだ。

「鍵とか要るんじゃないですか?」

「うーむ、持ってない。とりあえず、開くかどうか調べよう。」

『ギィイイイー扉はきしみながら開いた。』

「鍵要らないじゃん。」


そして王座へと向かう。奥には誰か居るようだ。

「あれ、魔王かな。」

「多分・・そうじゃないんですか?」

近づいて行くと、奥に居た誰かがこっちに向かってきた。

「ホホホホホ、よくココまで。」

こいつは・・・!

「お前、あの時居た・・」

「はぁい、このゲーム本体です。ホホホホ。覚えてたんですね。」

「いったい何故、急にゲームを完成させた?」

「えー、まぁ、最初は作ってもらうつもりだったんですけどね」

「何?」

「駄目そうなんで、自分で終わらせちゃいましたぁ。キャハッ。」

う・・うぜぇ・・・俺たち二人は心底そう思った。

「サキョウくん人じゃ無理だろうと思って、友人も連れてきたけど、無駄でしたね
ぇ。」

「え、僕のことですか?」

「っというよりも、この子じゃ、駄目でしたねぇ。ゲーム持ってないし。」

「うるさい!」

「あ、そうそう。ハツユキ君だっけ?GBA懸賞で当てたんだよね?すごぉい。」

「な?!何故それを!」

「サキョウ君がぁ、たまに、台詞で入力してましたぁ。」

「ま・・・まさか・・・。」

「で、売られて、米になってしまったんですよねぇ?」

「・・・・・・サキョウ君?」

「え、あー・・いや、その、スマン。」

「後でコシヒカリ買ってやるから許せ。」

「全っ然反省してないじゃないですか!!」

「さぁて、では、最後の戦いを始めましょうかぁ?」

む、ゲームの中じゃ不利だな・・・・そう思った俺は一つの提案をした。

「ゲームの中じゃ、LVで決まるから、面白く無いじゃん?現実に戻ろう現実!」

「ふぅむ、それもそうですねぇ。では、現実に。」









気がつくとそこは近くの公園だった。

「さぁ、いきますよぉ?」

急にマントの人物は仮面を外し、唸り始めた。

「ハァアアアアアアア・・・・ふん!!」

ベキィベキベキベキ!

マントの人物はドラゴンに姿を変えた。

「ハツユキ、斬れ!俺はその辺の石で攻撃する!」

「ハイ!」

ザシュ!!

「ぐはぁ!」

ゴシャァ!

「岩じゃん!」

「おらおらおらー!!現実なら負けんぞーー!」

「く・・・・はめおったな・・・。」

「うるさい!しね!」

「(酷い攻撃ですね・・・。)」

「グハァ・・・・。」

その辺の棒と、剣で攻撃し続け、ついに奴は息絶えた。

その瞬間、俺は、自分の家のほうに引き寄せられ始めた。

「おわ、なんだ?」

「自分の体に戻るんでしょう。」

「そっか・・・やっと・・・。」

ヒュン!

気づけば自分の部屋だった。

ピンポーン!誰か来た。多分初雪だ。

「はいよー。」

適当な返事とともにドアを開ける。

「佐京くん!元に戻ったんですね!」

「おう、そのようだ。とりあえず中に入れ。」

「はい、お邪魔します。」


そのまま二人で俺の部屋へと行く。

初雪は部屋に入るなり、ハッとして俺に一つ問いかけた。

「・・・もう、やりかけのRPGツクールとかないでしょうね?」

「あ・・・・GBの奴、終わってない。」

ゴォ!!

「うわぁ!?」

「やっぱり!!」











「で、また、RPGの中に入っちゃったな。」

「もう、嫌!なんで僕がいつも巻き込まれるんですか!」

「まぁ、どんまい?」

「うわーん!!」




おしまい。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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