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自分RPG 作者:糊塗霧 隙羽

第5回   ゲーム 不安感
俺たちは洞窟に到着した。

「で、サキョウくん?」

「なんだよ!」

「どうするんですか。」

「知るかよ!」

大トカゲ討伐なんて引き受けるんじゃなかったな・・。

もうちょっと、LV上げてからにすれば・・・

そう後悔している俺だったが、そこに・・・・


モンスターが現れた!

「うわぁー、きたよ・・・。」

「はい・・・・って、小っさ!どこが”大”なんですか!」

「あ・・・模様が”大”に見える・・・ってそっちかよ!」

俺は猛烈に、今まで怖がってた自分に嫌悪した。そして、

「うぉおおおお!俺の魔法を喰らえーー!」

突進した。

「あっ!サキョウくん!危ないですよ!まず、様子を見て・・」

「うるせぇ、こんなチビに何が出来る!」

この考えは間違いだった。

ボォオオオオオオオオオオオオオオ!

「うわちゃぁーーーー!!!!」

大トカゲは火を噴いた!サキョウに30のダメージ!

「だから言ったでしょ・・・」

「あっちあっちあっち!うぉおおお!」

「とりあえず、僕が倒しますかね。」

ハツユキの攻撃!大トカゲに20のダメージ!

「あ、ミスった!ダメージが少ないです・・・・。」

大トカゲを倒した。

「って、あれ!?弱!!嘘!?」

「あちぃ!あちーー!!ヘルニア!」

じゅぅーー・・・・・

「って、あれ!?倒したの?」

「ハイ、一撃でした・・・。」

「強いなお前。」

「いや、明らかにトカゲが弱いんです。」

とにもかくにも、コレでミッションクリアだ。さぁ、村長に宝玉を・・・

って、よく見れば洞窟に居た。

「いやー、心配になってきてみたが、必要なかったようじゃな。」

「あの・・・」

「あのトカゲの奴、小さすぎて罠にも掛からん。本当に困らせられたよ。」

「いやその・・・。」

「とにかく、助かったよ。コレはお礼の、宝玉じゃ。」

宝玉を手に入れた。

「ありがとうございます・・・でも・・」

「この村の宿を自由に使うがよい。では、ごゆっくり。」

「紛らわしいんじゃこのポンコツ野郎!つーか俺にも何か言わせろ!」

叫んでも所詮ゲーム、相手からその言葉に対する返事は返らない。

「くそがぁ!」

「いや、サキョウくん、もういいでしょ?次に行きましょうよ。」

「次?ないよ。」

「はぁ?」

そう、俺は凄まじい飽き性のため、一つイベントを作ったら、そこで止めてしまう
のである。

「この先作らなきゃ、何にもならないよな。」

ピッ!GBの電源を入れる。

ピピ!ピピッピッピッピ!

「ん?」

GBの様子がおかしい。勝手にイベントが作られたりしている。

「何ですか!?僕のほうのも変なふうに・・・・。」

「何が起こってるんだ!?」

ピーーーーー。

『作成終了。システムを停止します。』

ブツッ

「あ、切れた・・・」

「どういうことですか・・・?」

「どうにもこうにも、ゲームが完成した。みたいだな。」

「何自分で作ってるんですかこのゲーム。私たちに完成させて欲しかったんじゃな
いんですか?」

「どうやら違うらしい。こいつは、俺達に復讐したいようだ。」

「達じゃないです、サキョウ君だけですよ!僕、このゲーム持ってないですし!」

「むぅ、そうか・・・・。」


さて、こうなってしまった以上どうするべきか。

このままゲームを進めていっても、殺されそうだし、どうしようか・・・・・

「どうせなら、クリアしたかったです・・・・。」

「ハッ!それだ!」

ハツユキの言葉に、閃いた。

「え、何です?」

「クリアしてやろうぜ!どうせ殺られるなら、最後まで行こう!」

「そ・・そうですね!もうこうなったらやけくそで行きましょう!」

そういって二人で騒いでる途中に気づいた。

「待てよ・・・・俺は毎回全部終わる前に最後を作る。そして、その具合を確かめるた
めに・・・」

「そうだ!あれがあるじゃないか!」

「え?」

「ハツユキ、行くぞ!一気に最後へ!」

「ええ!?普通に進めないんですか!?」

「おう、裏ワザで行くぜ!」


続く

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Novel Editor by BS CGI Rental
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