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| オッス、オラ悟空じゃねぇよ。 
 つーわけで俺は原野 佐京(ハラノサキョウ
 
 ゲームに生涯を捧げていると言っても過言ではない(自称)大ゲーマーだ。
 
 俺は今日も新しいゲームを3時間並んで購入し、わくわくしながら電源を入れる
 
 30秒くらいまえだ。俺はいつまでも同じゲームはやらないぜ。いつでも
 
 新しいゲームを取り入れる!まさに大ゲーマー!(只の飽き性です
 
 「うぉ、始まった始まったー!うへーい!(?)」
 
 今回購入したのはホラーゲーム。「般若様」※実在しません
 
 早速おどろおどろしい雰囲気が漂っている。
 
 『ぎゃーーーー!!』
 
 「のわーーーー!!」
 
 『GAME OVER。最初からやり直してね。』
 
 「・・・・・なんだこの糞ゲーは!!強すぎなんだよ般若ぁ!!!」
 
 ガシャーン!
 
 糞ゲーにはそれなりの処罰を与える。それが俺。大ゲーマー。(只の馬鹿
 
 「ふぅ、中古でまた新しいゲームでも買いに行くか。」
 
 ピローン♪
 
 「ん?なんだ、今の音。そっちから聞こえたぞ?」
 
 そこは俺のGAME収納庫があるやらないまま放置されてしまったゲームは数知れず。
 
 戸棚を空けてみるといきなり雪崩が発生したザザザザーーー!
 
 「ぐわぁあああ!ゲームの反乱かーー!!」
 
 結局中にあったゲームソフト全部落ちてきた。
 
 「いててて・・・」
 
 さらにとどめのように頭上にもう一個、ゲームがコン!
 
 「あて、なんだよ!ったく・・・ん?なんだこれ、『RPGツクール』?」
 
 そこにあったのは、自分でRPGを造れると言うゲーム、『RPGツクール』があった
 
 「おー、久しぶりに見たら面白そうじゃん。どれどれ。うわ、作りかけだー。」
 
 当然ながら途中で作りやめてしまったんだろう、物語がそこにはあった。
 
 あらすじは、『世界の崩壊を防ぐために宝玉を集める』というありがちなストーリー。
 
 「どれ、ちょっと作ってみるか。」
 
 しかし当然、3分で「やめた飽きた糞ゲーだこんなの!」と、いつも通りに
 
 ゲームをぶん投げた。すると、ゲームソフトから黒い煙がもくもくとあがった。
 
 「うぉ、やべ!火事だ!」
 
 と、思った瞬間ピカッ!!!
 
 「!?」
 
 急に凄まじい光が発せられ、強い風が吹き込んできた。
 
 「な・・?窓は閉まってるのにッ!なんだこの風は!」
 
 そしてよく見ると自分がゲームに引き寄せられているのに気づいた。
 
 そう、コレは風が吹いてるのではなく、吸引されていたのだ。
 
 「ぬぉー!吸い込まれてたまるか!」
 
 柱にがっしりとしがみつき耐える俺、そこにむかってどこからか、
 
 たらいが飛んできて、俺の後頭部と顔面にクリティカルヒット!
 
 「ぐふっ!無念!」
 
 一瞬目から火花が出て気づくと、自分で自分を見下ろしていた。
 
 「あれ!?幽体離脱!?うそ!マジで?!」
 
 しかも、まだ、吸引は続いている。
 
 「うぉおおおおお!物体に触れない!吸い込まれr・・・」
 
 シュゥウウウ・・・。
 
 
 ゲームは俺を吸い込むと、黒い煙も吸引も止まり、そのまま棚に戻っていった。
 
 静まり返る部屋には、魂の抜けた、原野 佐京が転がっているだけだった・・・
 
 
 つづく
 
 
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