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俺のペットは女の子 作者:きんす

第1回   夏休みの始まり

「・・・え〜ですから夏休みだからといって気を抜かないように・・・・・では皆さん良い夏休みを」
校長の話も終わり終業式が終わり俺は家へ帰る道を歩いていると、突如後ろから押された。「優斗、今日から夏休みだねー」
俺はびっくりして振り向いた。俺の前には一人の女子高生が立っていた。こいつは俺の彼女の友美ちゃんだ。
「うん、そうだね。ところで、友美ちゃん夏休みどっか行くの?」
「別に行かないけど何で?」
「暇なら8月になったら軽井沢行こうよ。」
「ホント!?やったー。」
そう言うと友美ちゃんは笑顔でぴょんぴょんその場で回りながら跳ねた。しばらくそのことを話しながら歩いていると家の前についた。
「じゃあね、友美ちゃん。」
「うん。また明日。」
俺はアパートの一階の一番奥の自分の部屋の前に歩いていった。ふと、自分の部屋の前を見ると箱が置いてあった。自分の部屋の前に着いて俺は箱を見てみた。
「何か書いてある。何々・・・拾ってください・・・何だって!?」
「ムーウームー」
箱の中からうなり声が聞こえた。
「これは猫とか犬じゃないよな・・・」
とりあえずその箱を持って家の中に入った。学生服を脱ぎ私服にきがえた
「さて、覚悟を決めて開けてみるか・・・えい!」
ビリッ、箱のガムテープを剥がし開けてみた。
「・・・こっ、これは!!」
中には小学校1年生ぐらいの女の子が手足を縛られて口にガムテープを貼られ入っていた。俺はとりあえずガムテープを剥がして上げると、
「うわあああああん」
いきなり泣き出した。俺はとりあえずその子を抱きしめて背中を軽くポンポンと叩いてあげた。
「よしよし。もう大丈夫だからな。」
とりあえず泣きやんだので続いて手足の ひもを解いてあげた。その後俺はその子に名前を聞くことにした。
「俺は優斗ってんだ。君の名前は?」
「ルイ・・・・」
「ルイちゃんっていうんだ。よろしくね」
俺は、ルイちゃんのかっこを見たが、ルイちゃんはパンツとシャツしか着ていなかった。泣きそうな顔でルイちゃんは僕の方を見て、
「優斗お兄ちゃん・・・ルイ寒い」
そう言われて俺は確かにそうだなと思った。さすがに夏といえど冷房をつけていればシャツ一枚では寒い。
「あっ、ごめんね。今エアコンを消すからね」
俺はエアコンを消すと、時計を見た。もう1時だ。
「ルイちゃん、なんか食べようか?」
ルイちゃんは少し笑顔になると僕の方を向いて、
「うん。ルイお腹空いた」
俺は冷蔵庫を開けてみた・・・バターと牛乳しかない。
「出前でも取ろうか。何が良い?」
「ルイ、カレー食べたい」
「じゃあ、ラーメン屋に電話しようか」
ルイちゃんを見ると結構汚れていることに気づいた。
「ルイちゃん、ご飯の前にお風呂入ってきなよ。
ルイちゃんは首を横に振った
「ルイ一人じゃお風呂入れないの。だから・・・優斗お兄ちゃん一緒に入ってく・・・」
「じゃあ俺がお風呂に入れてあげる」
俺はルイちゃんが言い終わる前に言った。
「うん。」
「じゃあ、ちょっとまっててね」
俺は風呂にお湯を入れるとタオルなどを準備していて、ふと思いついた・・・(ルイちゃんをお風呂からあがった後もシャツとパンツだけにしとくのもかわいそうだ。でも、うちにルイちゃんが着られる服なんかないしなー・・・そうだ友美ちゃんなら持ってるかも。)
俺は友美ちゃんの携帯に電話した。
「もしもし、優斗?」
「あっ、友美ちゃん俺だけどお願いがあるんだけど・・・」
「何、頼みって?」
「実は・・・小1の時の服あったら欲しいんだけど」
「優斗・・・あんた変態?」
「ちっ、違うよ。そういうんじゃなくて・・・あっ、ほら、助け合い運動だよ」
「ホント?」
「ホントだよ!!」
「じゃあ後でもって行くから」
「15分ぐらいしたらね。あっ、あと下着もね。じゃあね」
「あんた、やっぱ・・」
「ピッ」
俺は電話を切った。
「優斗お兄ちゃんまだ〜?」
「ルイちゃんこっちおいで」
俺はルイちゃんを脱衣場に呼んだ。
ルイちゃんがトタトタとこっちへ走ってきた。
「早くお風呂入ろうよ。優斗お兄ちゃん」
ルイちゃんがニコニコしながら俺に言った
「じゃあ服脱いで。一人でできる?」
ルイちゃんは首を横に振った
「ううん。できない。」
「じゃあ脱がしてあげる」
そう言うとまずルイちゃんのシャツから脱がすことにした。
「ルイちゃん、腕あげて」
「うん。わんにゃい」
(わんにゃいって何だよ?)
俺はシャツを脱がせた。
「次はパンツ脱ごうね。」
「うん。」
「足上げて」
「うん・・・」
ルイちゃんが俺の肩につかまってきた。ルイちゃんのパンツを脱がしてルイちゃんを風呂場へ連れていき、シャワーのお湯を出した。ちょうど良くなったのでルイちゃんにさわらせて俺はルイちゃんに聞いた。
「ルイちゃん、暑くない?」
「うん。」
「じゃあ体洗おうか」
俺は石鹸をタオルに付けているとルイちゃんが泣きそうな顔にっていることに気づいた。
「どうしたの?」
「優斗お兄ちゃん・・・ルイのこと捨てたりしないでね・・・」
ルイちゃんは目に涙を浮かべてそんなことを言ってきた
「はっ?何言ってんの。こんなかわいいルイちゃんを捨てるわけないだろ」
「じゃあ、ルイのこと飼ってくれるの?」
俺はルイちゃんの頭をなでてあげると、
「飼わない。でもずっと一緒に居てあげる。」
「ホント?」
「ほんとだよ。だからもう泣くなって。」
そう言うとルイちゃんに笑顔が戻った 。
「うん。ありがとう。ルイが優斗お兄ちゃんのことお兄ちゃんって呼んで良い?」
「別に良いよ。俺は」
俺はルイちゃんの体を洗ってあげた後、
「足洗うから足上げて。」
「んっ。」
ルイちゃんの足をを洗い最後に頭を洗うことにした。
シャワーでルイちゃんの頭を濡らして、自分の手にシャンプーを付けて、
「頭洗うから目にシャンプーがしみると行けないから、ルイちゃん目つぶってて」
「うん」
ルイちゃんの頭も洗い終わり、風呂場から出ることにした。
脱衣場に出て用意していたタオルでルイちゃんの体を拭いてあげてルイちゃんをタオルでくるんで部屋へ連れていった。しばらくすると玄関のチャイムが鳴った。
「ルイちゃん、ここで待っててね。」
「うん」
俺は玄関に行き扉を開けた。
「優斗、言われた物持ってきたよ。」
「あっ、ありがとう。じゃあね。」
俺は服をもらうと扉を閉めようとした。しかし友美ちゃんが扉に足を挟み扉を開けた。
「優斗、あんた何か隠してるでしょ?」
「べっ、別に」
(女の子を拾ったなんて言えない)
すると部屋の中からルイちゃんがトタトタとこっちに出てきた。
(まっ、まずい)
「お兄ちゃん、おトイレ何処」
(まずいばっ、ばれる。)そう思った瞬間、友美ちゃんは扉をこじ開けた。
「「ああああああっ、優斗やっぱ何か隠してたんだ。」
「ちっ、違うんだ。これには訳があるんだ。」
ルイちゃんが足踏みをしながら部屋の中で騒いだ。
「お兄ちゃん〜、トイレ何処〜?」
しょうがないので俺は友美ちゃんにホントのことを言うことにした。
「とりあえず友美ちゃん、訳を説明するから中に入って。」
「わかった。じゃあおじゃましまーす。」
俺は友美ちゃんを家の中に入れた。
「お兄ちゃんトイレ〜」
ルイちゃんが泣きそうな声で言った。
「あっ、ごめん。お風呂の部屋のとなりがトイレだから」
俺がそう言うとルイちゃんはトイレに駆け込んだ。
(さて、友美ちゃんにこの状況を説明しなくては・・・)
「え〜と、友美ちゃん俺は何から説明すればいい?」
「まず、あの女の子は誰かって事から」
友美ちゃんはふてくされたような言い方でそう言った。
「あの子はルイちゃんっていうんだけど、さっき家の前で拾って一緒に暮らすことにしただけで別に変な理由でうちに居る訳じゃないから」
「あの子がなんで優斗の家に居るかはよく判った。それにあんなちっちゃい子なら別に一緒に暮らしても何もしないだろうからいいよ。」
「ありがとう。友美ちゃん、許してくれる?」(何もしないって・・・どういう意味だよ?)
ところが友美ちゃんは首を横に振った。
「私を騙した事は許さない・・・」
「ウソ言ってごめん・・・駅前のラーメン屋の味噌ラーメンおごるから、許して。」
「ホント!?じゃあ許してあげる。」
(なんて単純な人だろう・・・)
ルイちゃんがトイレから出てきた。
「お兄ちゃん、ルイお腹空いた」
「あっ、ごめんね。服着たら食べに行こうね」
そう言うと俺は友美ちゃんが持って来た服を受け取りルイちゃんに着せることにした。
「ルイちゃんタオル脱いで」
「うん」
俺はルイちゃんの体に巻いてあるタオルを取ってあげてルイちゃんを裸にするとルイちゃんを自分の肩につかまらせた。
「パンツ履くんなら右足上げて。」
「うん」
俺はルイちゃんの右足をパンツに通した。
「次は左足上げて。」
「うん」
ルイちゃんの両足をパンツに通しパンツを上に上げてあげた。
「よしよし、いい子だったねー、ルイちゃん」
俺がそう言うとルイちゃんはニコッと笑って、
「うん!」
と言ってうれしそうにその場でピョンピョン跳ねた。
「じゃあ、服着ちゃおうか。」
「うん」
俺は友美ちゃんが持ってきてくれた3着の服の中からワンピースを手に取りルイちゃんに着せる事にした。
「ルイちゃん、服着せてあげるから手上げて。」
「うん。わんにゃい。」
(だから、わんにゃいってなに?)
俺はワンピースの袖にルイちゃんの腕を通してあげてパンツが見えないようにワンピースの裾を整えてあげた。
「はい、終わり」
ルイちゃんの着替えが終わったので昼飯を食いに行くことにした。すると、ルイちゃんが俺の腕を引っ張ったので、
「ん、何?」
「お兄ちゃん、ルイかわいい?」
(何かと思えばそんなことか。)
「凄く可愛いよ。そうだよね、友美ちゃん。」
俺はソファーに座ってる友美ちゃんの方を向いて聞いた。
「うん。似合ってるよ、ルイちゃん。」
「じゃあ、お昼ご飯食べに行こうか。」
俺がそう言うと真っ先に返事をしたのはルイちゃんだった。
「うん。ルイお腹空いた。」
「優斗 、ちゃんと味噌ラーメンおごってよね。」
「じゃあ、友美ちゃんは先に外に出てて。ルイちゃんの準備するから。」
「わかった。」
友美ちゃんが扉を開けて外に出た音がした。
俺は玄関に行き靴を履き、ルイちゃんを呼んだ。
「ルイちゃーん、おいでー」
すると、ルイちゃんがトタトタとこっちに走ってきて、俺の前に座った。
「じゃあ、靴履こうね。」
「うん」
そう言ってルイちゃんは足を上げた。
(あれ、・・・靴は?・・・そういえば靴無かったんだっけ。)
「ルイちゃんごめん、靴無い。」
俺がそう言うとルイちゃんは少しうれしそうな顔をして、
「じゃあお兄ちゃんルイのことおんぶして行って。」
とか言った。
「いいよ。」
俺はしゃがんで、
「ルイちゃん、背中に乗って。」
「うん」
ルイちゃんは俺の背中に乗った。
俺は立ち上がって扉を開けて外に出た。
「おまたせ。友美ちゃん」
「優斗おそ〜い」
「ごめん、ごめん」
「じゃあ行こうか。」
数分後・・・ラーメン屋に着いた。
「いらっしゃい」
威勢のいい店の人の声が聞こえた。
俺は席に着きルイちゃんをとなりに座らせた。
「ルイちゃん、何食べる?」
「ルイ、カレー」
「友美ちゃんは?」
「味噌ラーメン」
「すいませーん」
俺は店の人を呼んだ。しばらくして店の人が来た。
「ご注文は?」
「え〜と、味噌ラーメンにカレーにチャーハン。」
「かしこまりました。」
注文が終わり、友美ちゃんが話しかけてきた。
「優斗、学校帰りに言ってた軽井沢の事だけど・・・」
「行くつもりだけど・・・何で?」
「行くんなら良いんだけど・・・ルイちゃんも連れていくの?」
「うん、連れてくけど・・・ルイちゃんが居たら嫌?」
「ううん。その逆。実は小さい子私結構好きなんだ」
俺はそれを聞いてかなり驚いた。
「じゃあ・・・明日は友美ちゃんも一緒にルイちゃんの服買いに行く?」
「えっ、一緒に行って良いの?」
「いいよ。ねぇルイちゃん」
「うん。友美お姉ちゃんも一緒に行こう。」
ルイちゃんがそう言うと友美ちゃんはルイちゃんの頭をなでて、
「ありがとう。ホントにルイちゃんってかわいいね。」
と言ったのでルイちゃんはうれしそうな顔をして俺の方を見たので俺は、
「よかったねー。可愛いって言ってもらえて」
と言うと、ルイちゃんはますますうれしそうな顔で、
「うん」
とか言っていたら注文した物が来た。
俺は自分のチャーハンを二口ぐらい食べたとき、ルイちゃんがカレーに手を着けていない事に気づいた。
「あれ、ルイちゃんカレー食べないの?」
と聞くとルイちゃんが泣きそうな顔で、
「ルイ一人じゃ食べられないの・・・だから・・・だから・・・」
ルイちゃんの目には涙が浮かんでいるのを見て俺は、ルイちゃんのカレーのスプーンを持って、
「俺が食べさせてあげるから、ねっ、泣かないの。」
するとルイちゃんが俺の方を向いて、
「うん・・・ありがとう」
と言ったので俺はルイちゃんの頭をなでて、カレーをすくい、
「はい、ルイちゃん口開けて」
と言うとルイちゃんはうれしそうな顔をして口を開けたので、俺は口にカレーを入れてあげた。
「ルイちゃん、おいしい?」
と聞くとルイちゃんは笑顔で、
「うん。おいしい。」
と言っているのを見て、友美ちゃんがラーメンを食べながら俺に、
「なんかルイちゃん、優斗にべったりだね。ルイちゃんは優斗が好きなの?」
と言ったので俺はルイちゃんを見ると、ルイちゃんは
「うん!ルイ、お兄ちゃんのこと、だーいすき。」
(やべっ。友美ちゃんが怒る)そう思っていると、友美ちゃんはルイちゃんの頭をなでて、「そっか。でもルイちゃんは、優斗の妹みたいなもんだもんね。あたしも優斗のこと彼氏として大好きだよ。」
そんなことを話しながらルイちゃんにカレーを食べさせながら自分のチャーハンを食べて・・・食べ始めてから15分ぐらいで3人とも食べ終わり、金を払い店を出た。
俺はルイちゃんをおんぶすると友美ちゃんと 二人で歩きながら話をした。俺は友美ちゃんに、
「ルイちゃんを拾ったことは二人だけの秘密だからな。」
と言うと友美ちゃんは、
「わかった。ところで優斗んちの冷蔵庫、空だったでしょ。今日の夜どうするの?」
「えっ、何で判ったの?」
「さっき、見たから。」
「う〜ん、ルイちゃ・・・」
俺が後ろを見ると、ルイちゃんは俺の背中でぐっすりと眠っていた。
「じゃあ、ハンバーグにでもしようかな。」
俺が友美ちゃんの方を向いてそう言うと、
「じゃあ買い物に行こうか。」
そう友美ちゃんが言ったので俺はうなずいた。
俺達はラーメン屋から歩いて15分ぐらいの商店街の一番奥のスーパーに行った。
スーパーで俺はまずトマトとタマネギを買い物かごに入れた。すると友美ちゃんが不思議そうな顔をして俺に聞いてきた。
「タマネギを買うのは判るけど・・・何でトマトを買うの?」
そう聞いてきたので俺は普通に答えた。
「俺んちのハンバーグは昔からトマトソースだったから」
「ふ〜ん。」
次は肉を買わなくては・・・
「え〜と、豚ミンチ500グラム。」
店の人が肉をケースから取り出した。
「友美ちゃん、悪いけど取って」
「判った。はい。」
そう言って友美ちゃんはかごに肉を入れた。
「あとは卵だけだな・・・おっ、卵1パック6個入り98円か安いな」
俺達は卵を買い、レジに行き精算を済ませ、店を出た。
俺達は家へ帰りながら、軽井沢旅行について話した。
「軽井沢旅行の事なんだけどさ、いつ行くの?」
「友美ちゃんはいつ行くのがいい?」
俺がそう聞くと、
「う〜ん、8月1日からでどう?」
「いいよ。じゃあその日に予約しとく。」
「あっ、それとルイちゃんの靴買って帰ろう」
「それもそうだね。」
俺達は靴屋に寄った。
靴屋にて・・・・
「すいません。この子の足に合う靴ください。」
俺は背中で寝ているルイちゃんの事を見せて店の人にそう言った。
「そうね〜・・・これなんかどうかしら?」
店の人が手に取った靴をルイちゃんの足に合わせてみた。ぴったりだ。
「じゃあこれをください。」
俺がそう言うと友美ちゃんが、
「私が買ってあげるから優斗先行ってて。」
と言ったので俺はうなずいて靴屋を先に出た。数分後、靴屋から友美ちゃんが出てきた。「はい。靴」
そう言うと俺にビニール袋を渡した。
「ありがとう。じゃあ行こうか。」
そうい言うと俺達は家へ帰った。数分後、うちのアパートの前に着いた。
「じゃあね友美ちゃん。」
「うん。じゃあね優斗。」
俺は友美ちゃんに別れを告げると自分の部屋に入った。
寝ているルイちゃんを背中から降ろしソファーの上に寝かせた。時計を見てみるとまだ2時半なので冷房を入れ、ルイちゃんにタオルケットをかけてあげて、テレビゲームをやることにした。俺はその後しばらくゲームをやっていた。・・・どれくらい時間が経っただろう。時計を見るともう5時だ。
(さてと、晩飯を作るかな・・・)
俺は台所に行き、買ってきた食材を取り出してタマネギを手に取り皮をむき始めた。
「たしか・・・皮をむいたらタマネギをみじん切りにするんだよな。」
俺はそうつぶやくとタマネギをみじん切りにしながら、ふと考えた。
(俺って変なことができる高校生だよな・・・)
みじん切りが終わり肉とタマネギをこねてるとルイちゃんが起きてきた。
「お兄ちゃん、ルイ起きた・・・」
ルイちゃんが目をこすりながらそう言って来たので俺は手を洗いルイちゃんの頭をなでてあげて、
「おはよう。よく眠ってたね。」
と言うとルイちゃんがたちまち目に涙を浮かべて、
「ごめんね・・・ルイ寝ちゃって・・・」
と言うので、俺はルイちゃんのことを抱き上げて、
「いいんだよ泣かなくても。ルイちゃんはまだ小さいんだから、眠くなったら寝ちゃってもいいんだよ。」
俺がそう言うとルイちゃんが泣きやんだばかりのような顔をして、
「ホント?」
と言うので俺はルイちゃんの頭をなでて、
「ホントだよ。だからもう泣かないの。」
そう言ってルイちゃんの顔を拭いてあげると、ルイちゃんが笑顔になって、
「うん。ルイも何か手伝って良い?」
と言うので俺は考えた。
(何かルイちゃんにできることは・・・)
俺はテーブルの上にあった、食材を見た。するとトマトが目に入った。
「じゃあルイちゃんトマト洗ってくれる?」
俺がそう言うとルイちゃんがうれしそうに、
「うん。ルイがやる。」
と言った。
「じゃあこの台に乗って。」
俺はそう言って俺が高い棚にある物を取る為に置いている脚立にルイちゃんを乗せると、水を出してトマトをルイちゃんに洗うように言って、俺は再びハンバーグをこね始めた。
俺がハンバーグをこねて終わった頃、ルイちゃんもトマトを洗い終わった。
「お兄ちゃん、終わったよ。」
ルイちゃんがそう言ったので俺は手を洗い、
「ありがとう。よくできたね。」
そう言ってルイちゃんの頭をなでてあげた。
「じゃあトマトソース作るからそこの砂糖取ってくれる?」
俺がルイちゃんでも届くぐらいの高さの棚に置いてある、びんを指してそう言うと、ルイちゃんは塩の入ってるびんを指して、
「さとうってこれ?」
と言うので俺は、
「ちがう、ちがう。そのびんの右隣のびんだよ。」
と言うとルイちゃんは砂糖の入ったびんを持ってきて、
「はい、お兄ちゃん。」
とニコニコした顔で言ってきたので、俺はルイちゃんをなでてあげて、
「ありがとう。これからやることは危ないから向こう行っててね。」
と言うとルイちゃんは素直に向こうの部屋にトタトタと走っていった。
俺はトマトを鍋の中でつぶしながら煮て、最後に砂糖を入れてトマトソースを作り終えた。
その後ハンバーグを焼き、今日のおかずは完成した。
ご飯を俺の茶碗と客用の茶碗によそって、テレビとソファーのある向こうの部屋に持っていった。
「ルイちゃんご飯にしよっか。」
と、ルイちゃんに言って俺はおかずを取りに台所に戻った。
俺は部屋に戻ってきて折り畳みのテーブルの足を出し、おかずとご飯を置いて、座った。俺は俺の横に座っているルイちゃんに、
「ごはんをこぼして、服汚しちゃうと着替えが無いから前掛け付けてあげようか?」
と言うとルイちゃんは首を横に振って、
「ううん。いらない。だってお兄ちゃんが食べさせてくれるんだもん。」
と言ったので俺は、
「そっか。じゃあ食べようか。」
と言って食べ始めた。一口食べるとすぐに、ルイちゃんのご飯を箸で取って、
「はい。ルイちゃん口開けて。」
と言ってルイちゃんが口を開けたので口に入れてあげてルイちゃんが、もぐもぐやってる間にルイちゃんのハンバーグを箸で切ってあげると、ルイちゃんがご飯を飲み込んで再び口を開けたので俺がハンバーグを口に入れてあげて、
「ルイちゃん、おいしい?」
と、聞くとルイちゃんがうれしそうに
「うん。すごいおいしい。」
と言うので俺は、
「そっか。よかった。」
って言って今度は自分のハンバーグを食べた。
そんな感じで今日の晩飯を食べ終えた。俺はハンバーグのトマトソースでベタベタなルイちゃんの口の周りをティッシュで拭いてあげて、皿を片づけて台所で皿を洗っているとルイちゃんが俺の方に来て、
「お兄ちゃん遊ぼ。」
と言ってきたので、
「皿洗い終わったら遊んであげるからちょっと待ってね。」
と俺が言うとルイちゃんは向こうの部屋に行ってソファーに昇ってその場で足をパタパタさせてた。俺は皿を洗い終わって、ルイちゃんの所に行くと、
「お兄ちゃん遊ぼ。」
と言って俺に抱きついてきたので、
「ルイちゃん、何して遊びたいの?」
と聞くと、
「お兄ちゃんのお膝に上でテレビ見たい。」
と言って来たので俺はソファーに座ると、ルイちゃんは俺の膝の上に座ってきた。俺はテレビをつけて、ルイちゃんとテレビを見始めた。それから2時間ぐらい経ってルイちゃんが眠そうな顔で、
「お兄ちゃん、ルイ眠い。」
と言うので俺は時計を見た。もう11時だ。俺は、
「じゃあもう寝ようか。」
そう言って俺は和室(俺の勉強部屋兼寝室)に行って布団を2枚敷いて、ルイちゃんを連れてきた。俺はパジャマに着替えて布団に入ろうとすると、ルイちゃんが指をくわえながら、布団の上に座って、
「お兄ちゃんルイと一緒に寝ないの?」
と言うので俺が、
「大丈夫だよ。一緒に寝るよ。」
と言うとルイちゃんが首を横に振って
「一緒のお布団で寝てくれなきゃ嫌。」
と言うので俺は、
「しょうがないなぁ。おいで」
そう言ってルイちゃんを布団に入れてあげた。
それから10分ぐらいしてルイちゃんが、
「お兄ちゃん、ルイ眠れないよー。」
そう言うので俺は、ルイちゃんのおなかを軽くポンポンと叩いてあげてるといつの間にかルイちゃんも俺も眠ってしまった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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