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均しき絆 作者:奇伊都

第1回   あらすじ・文字化け・注意書き


【前作「均しき望み」 あらすじ】
 高二の三学期、バレー部でのレギュラー維持のため、均実は幼馴染の純と共に毎朝ランニングをしていた。いつも通りランニングをしていると、その日は雷が鳴るような空模様だった。突然白い光につつまれ、均実は何かに突き飛ばされたような感覚をもった。
 気がつくとそこは、全く見慣れない場所。
 助けてくれた亮や悠円と話しているうちに、均実は奇妙なことに気付く。
 そこは日本ではなかった。あの三国志演義と同じ地名や人物名が、そこらかしこにある。それはつまり……タイム・トリップっ?
 三国志演義の通りに、物事が進むのを均実は目の当たりにして驚いた。しかし均実はいつまで経っても、それが大掛かりなドッキリなんじゃないかと疑ってしまう。
 そこで均実は思いつく。三国志演義は戦の絶えない時代の話だった。ならばその戦を実際に見にいこう。そんな物まで仕掛けはしないだろう、と。
 均実のことを、亡くなった弟、均と重ねるようによくしてくれた亮に別れを告げ、均実は近々戦場になるだろう、下邳という街に行く。
 下邳では劉備の妻、甘夫人と糜夫人が、関羽ら武将に守られていた。均実はひょんなことから関羽と友人になってくれと頼まれ、了承する。
 そうこうしていると、下邳に曹操が攻めてきた。
 関羽は奥方達の身の安全などの条件と引き換えに、降服することを受け入れた。
 だが曹操の下には関羽のことをよく思わない武将がいたのだ。
 曹操の拠点、許都に向かう途中の沛の町で、関羽のすきをつき奥方達が襲われた。均実の機転や奥方付きの侍女、徽煉の武芸によりなんとか危機は脱したが、均実が怪我を負ってしまう。
 関羽はそのことに自責の念を感じながら、いつの間にか自分が均実を好ましく思っていたことを知った。
 その関羽の想いのせいか、許都では均実は関羽の妻という噂が流れてしまう。
 収まることを知らないその噂は、どんどん大きくなり、曹操の耳にもはいった。
 そこで曹操は関羽に均実を同行して宴に出席するように言う。
 仕方がなく均実がついていくと、そこで曹操の息子曹丕と出会う。
 曹丕は均実に恋心をいだき、関羽が曹操と共に許都をでたときに均実に会いに屋敷にきたが、会えないまま護衛として連れてきた人間が、奥方達を人質にとってしまう。なんとか切り抜けたが、それが沛の事件と同じ人間が企てたものだと知る。
 そのころ均実に亮の命を受けて、様子を見にきた諸葛家執事、甘海が訪ねてきた。三国志演義では、関羽がもう少しあとで知るはずの劉備の行方を甘海が告げたことで、均実は歴史が変わってきているのではないかと疑問を抱いた。
 関羽は戦にいき、相手の将を倒す戦功をあげたが、何の褒賞ももらえなかった。甘海がやってきて劉備の行方がわかったことを知るや、曹操の陣営から逃げ出した。曹操は関羽を陥れるような策を、参謀である程が考えていたことを見抜き、逃げ出した関羽に追いついて、戦功への褒賞として衣を渡した。
 均実が曹丕に会いに行くと、曹丕は均実に告白をした。均実は断る。それは曹丕が曹操の跡継ぎであり、この世界の人間でない均実と結ばれるなどありえないと思ったからだ。だが均実は、その時覚えた違和感が頭から離れなかった。
 関羽が許都に戻ると、すぐに劉備の元へむかった。
 途中、趙雲という武者も仲間にくわわった。
 そんな中、均実は関羽に、自分の判断で悪い結果か起こるのが怖いと相談する。関羽は判断の結果全てに責任を持てるものなどいない、後悔がないように行動するしかない。と均実に諭した。
 そして無事に関羽の義弟、張飛や、糜夫人の兄糜竺などがいる古城に、関羽一行はたどりつく。
 こうして一段落をむかえる関羽の活躍を見納めた均実は、考えていたより長く関羽らと行動していたのに気付き、甘海と共に亮が待つ隆中へと戻ることを決め、古城を後にしたのだった。



【文字化け】
 説明:三国志演義の人名等を使っているものでは、文字化けしてうまく出ないものがあります。前作でわかっているだけのその文字化けをここに記しますので、注意してください。(今後、でてこないような名前もはいっています。)

 地名 「下邳」  ⇒ 下ひ
 人物名「公孫瓚」 ⇒ 公孫さん
 人物名「荀」  ⇒ 荀いく
 人物名「程」  ⇒ 程いく
 人物名「秦」  ⇒ 秦き

 以上です。これは「均しき望み」作中の結果のみであり、再びこの文字化けする名前がでてきても訂正しません。「均しき絆」において初めてでてきた文字化けのみ、感想のところで訂正させていただきます。


【注意書き】
 前作「均しき望み」をお読みいただいた方、またはこの「均しき絆」から初めて読もうとされている方。本当にこの作品は作者の調査が足りず、奇妙な設定にしてしまい、不愉快な思いをされるかもしれません。ので、そこをご了承いただいた上で次回からお読みいただきたいと思います。
 また三国志演義を読んだことがなく、この作品を読まれる方。もちろんそれでも話が分かるよう書いているつもりですが、三国志演義を読んだら、より楽しめる作品作りを志しておりますので、ぜひこの機会に三国志演義を読まれることをお勧めいたします。

 それでは三国志演義の世界へ……

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Novel Editor by BS CGI Rental
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