■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

俺とアイツの☆チョコレート戦争 作者:深海 翔

第4回   4
 ………。
 え?
 はい?
 えええええ!?
「冗談だろう?」
 と震える俺の太ももに、アイツの熱い昂ぶりが押し付けられる。
 雅人…勃ってる。
 ずっと見てきたのに初めて見る、ほんの少し恥ずかしそうな
雅人の熱っぽい表情。
 その何とも言えず色っぽい顔にうっかり見惚れてしまう。
「好きだったんだ。ずっと。…でももう待たない」
 
 突然雅人が下着ごと学生服のズボンを脱がし、彼の長い指がいやらしく俺の股間
に絡みつく。
「なっ…やっ。やめ…」
 鬼畜な笑みを浮かべながら、見せ付けるように俺自身にキスの雨を降らす。
「裕紀のってピンク色できれいだよな」
「っ…ざけんな! 約束が違うだろ!」
「約束? 奴隷のくせに主に命令するのか? 悪い子だ」
「ひぁんっ」
「可愛いな。ココが俺をねだって泣いてるぞ」
 さらなる快楽を強請る俺自身に、雅人は舌先でチロチロと愛撫した。
 そして俺の目を捉えながら、雅人は尖らせた舌で付け根から先端までゆっくりと、
そして時には強く早く、緩急をつけながら俺自身を愛撫していく。
「んんんっ…」
 目眩がするような快楽に、我慢ができるはずもなく、俺はあっけなく精を放った。


 この先のお話はここではとても言えない。
 とーっても淫らでエッチな一日だったとだけ言っておこう。

 雅人があんなにムッツリスケベで、俺の事を大好きだなんて思わなかった。
 堰を切ったようにあふれ出した雅人の激情とエッチな行為に、 翌日の俺は一人でベットを立つ事もできなくなり、お姫様抱っこでお風呂場まで行ったのだから…。



 翌日。
「どうしたんだよ。珍しく機嫌がいいな」
 まるで鼻歌でも飛び出しそうな、雅人のオーラ。
 いつも無表情のアイツが…。何か気持ち悪い。
 というか、とぉ〜っても悪寒がするのは気のせいだろうか?
 雅人はゆっくりと、俺の目の前に大量のチョコレートを置いた。
 昨日なんて目じゃない、尋常ならざる量の多さ。
「生徒会質に届いた分と昨日渡しそびれたチョコレートだそうだ」
 この分だと塾や家のポスト郵送でも届いているかもななどと呟く
口調からは、嬉しさが滲み出ている。
 そして雅人は俺のネクタイをぐいっと引っ張って顔を近づけた。
「これでまた裕紀にエッチな命令がいっぱいできるな」
 …ぎゃー!!
 昨日あんなにいっぱい致したというのに!
 学校でなんて事言うんですか、この人は!!!

 でもチョコレートの数を数えながら、俺の胸もコッソリ高鳴ったのは、
雅人にはナイショ。

 恋は惚れられた方の勝ち。
 この気持ちを簡単に教えるほど、俺は優しくないもんね。
 そう。
 だって俺たちの恋はまだ始まったばかりなのだから…。


<END>

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections