俺はジタバタと抵抗しながら、噛み付く勢いで雅人に叫ぶ。 「くぉら! 勝負の最中に変な事すんな!」 「勝負? とっくについているだろう」 何をいまさら…とでもいうに、雅人はあきれた顔で俺を見つめる。 「ぐぬぬぬ…」 確かに。 どう見ても俺の負けだけど…。 とにかく。 一刻も早く、この状況を打破せねば! と思い俺はヤケクソに叫んだ。 「あー。もうわかった! 俺の負け。だから退け!」 「いやだ」 俺の言葉にクスリと微笑むと、さらに力強く俺の腕をベットに押し付ける。 「いやだじゃないだろ。勝負はついたんだから、退けってば!」 何ですかねー。眼鏡の下から鋭く光る、雅人のギラギラした目。 そんな欲情した雄のような目で、俺を見つめられても困るんですが…。 「俺の命令を聞いてくれるんだろ」 「聞くから。聞くからとにかく離れろってば!」 「だめだ」 そして俺はこの後、雅人の口からとんでも命令が飛び出すのを聞く事になる。 「裕紀のココ。舐めさせてよ」 「……はい?」 突然しなやかな雅人の指が俺の股間の上をいやらしく蛇みたいに這う。 それにあわせて快楽が鎌首もたげるような感じ。 ぞくりとして、俺は身をよじった。 「まだまだ何言ってんだよ」 あはははと乾いた笑いを浮かべる。 ホラ、俺の事からかってるんだろう? お願いだからそうだって言ってください!! 震える俺の声に、雅人は余裕綽々の笑みで俺の瞼に口づける。 「雅人、感度良さそうだよね。一滴も出なくなるまで搾り取ってやるよ」 口と舌でたっぷりとさ、と雅人は耳元で言葉を続ける。 だーー!! その腰にくる声で囁くなって! 「ダメ!! 却下! 別の命令にしてくれ!」 「ワガママな奴隷だな」 「ひぁっ」 服の上からいきなりギリリと乳首を摘まれて、俺は思わず声を漏らす。 雅人はそんな俺の反応を見て楽しみながら、瞼や頬や喉や唇にキスの雨を降らせた。 「本当はもうちょっと待とうと思ったけど、やめた」 やめるって何をですか? 俺がそう聞く前に、雅人は言葉を紡ぐ。 「ヤらせてよ。裕紀の可愛いお尻に、俺のを挿れさせて?」
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