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F I N A L  F A N T A S Y  ] 作者:FLAIR

第3回   運命の出会い 《T》
<ビサイド村>

ワッカ
「ビサイド村だ

ティーダ
「食べ物……ある?

ワッカ
「あとで あの家で食わせてやる  しばらくヒマつぶしてろ
「そうだな……
「あそこが【討伐隊宿舎】だ ルッツとガッタにいろいろ聞いてみろよ
「そうそう!
「こっち来い

ティーダ
「んっ? なんだよ?

ワッカ
「おまえ いくらなんでも お祈りは おぼえてるよな?

<選択肢:「いや 忘れた」or「そんなの知らない」→「いや 忘れた」を選択>

 

忘れたっていうか

知らなかったんだけどさ

 

ワッカ
「生活の基本だろ? ま とにかく教えてやる うん

<ワッカ、お祈り(のホーズ)をする>

ワッカ
「ほれ やってみ?

<ティーダ、それを真似する>

ワッカ
「おっし! 上出来だ
「じゃ 【寺院の召喚士様】にごあいさつしてきな

 

それはブリッツボールの選手だったら

誰でも知ってる勝利のおまじないだった

 

 

【住民A】
「あんた 海から来たんだってな  ルッツから聞いたよ

 

【住民B】
「めずらしい服ね どこの人?  ビサイドに来るのは初めてよね

 

 

【子供A】
「トーバツタイに入るか オーラカに入るか まよってんだ

 

【住民C】
「近海に『シン』が出たってウワサは本当なのか?
「まずいな……サキ号の出航が近いってのに……

 

【住民D】
「今年の大会も オーラカは初戦敗退かな……
「せめて引き分けぐらいには持ちこんでほしいわ

 

【住民E】
「寺院で祈れば 毒気なんか治るよ  オレが言うんだから間違いないって

 

<討伐隊宿舎>

ガッタ
「なあ あんた『シン』襲われたんだろ? それ 最近か?

ティーダ
「たぶんな……

ガッタ
「じゃあ 島の近くに『シン』がいるのか?
「隠してないよな?

ティーダ
「もちろん!

ルッツ
「この近くに『シン』が来たのなら 島を襲いに来るはずだ
「ところが……そんな気配はない

ティーダ
「悪いけど オレにはなにもわからないよ
「だいたい オレ 討伐隊ってのも なんだかよくわかってない

ガッタ
「冗談だろ?

ルッツ
「『シン』の毒気か……
「ガッタ 話してやれ

ガッタ
「はい 先輩!
「討伐隊は『シン』と戦うために生まれた組織である
「スピラ中に支部があり そこに志願した者は誰でも参加可能である
「討伐隊は800年前に英雄ミヘン様が作った『赤斬衆』を起源とする
「後年 組織を拡大し 討伐隊と名を変え 以来 『シン』と戦いを続けているのである

ティーダ
「800年も戦い続けて……『シン』を倒せないのか?

ガッタ
「あ……

ルッツ
「討伐隊にできるのは 『シン』の進路を変えさせたり……
「まあ はっきり言ってその程度だ  たぶん オレらには『シン』は倒せない
「討伐隊の役目は 『シン』から 寺院 街 村 人々を守ることだ

ティーダ
「じゃあ 誰が『シン』を倒すんだ?

ガッタ
「……『シン』の毒気ってのは こんなにヒドイものなんですか?

ルッツ
「いや これはかなりヒドイ
「教えてやるのは簡単だが できれば自分で思い出す方がいい
「寺院へ行って祈りを捧げてこい すべて思い出せますようにってな

 

ガッタ
「もうすぐ討伐隊の力で 『シン』を倒せるかもしれない
「すごい作戦が編み出されたんだ 討伐隊の歴史に作る作戦さ

 

ルッツ
「オレたちは寺院から破門されちまったんだ
「もう ここも出ていかなくちゃならない 作戦にすべてを賭けるしかないってわけさ

 

【女性】
「『シン』のいない土地をさがして旅をしてきたけど……
「そんな土地は どこにもないのね  あきらめた方がよさそうだわ

 

<ワッカの家>

ワッカ
「メシの前に 【寺院の召喚士様】にごあいさつしてこいよ

 

 

【住民F】
「毒気にやられたにしては元気そうだね あんた
「たぶん毒気をあまり吸わずにすんだからじゃないか
「ブリッツの選手ってことは 息を止めるのが得意だもんな

 

【住民G】
「エボンの教えは私たちの心の支えなの
「もしも教えがなければ『シン』におびえる暮らしに たえられないと思うわ

 

【おじいさん】
「毒気にやられて なにもかも忘れてしまったそうじゃな
「どれ わしが教えてやるかのう  なにを聞きたいんじゃ?

<選択肢:「『シン』って?」or「毒気って?」or「エボンって?」or「ザナルカンドって?」or「聞かないッス」→「『シン』って?」を選択>

【おじいさん】
「こりゃあたまげた! なんと『シン』まで忘れてしもうたか
「忘れたくても 忘れられない思いをしてる者が多いというのに……
「『シン』とは 1000年前に現れて このスピラの地を荒らしとる魔物じゃ
「スピラに生まれた民は みんな『シン』に苦しめられておる
「まさか『シン』まで忘れるとは……  まあ その方が幸せかもしれんのう
「ほかにも聞きたいことがあるかな?

<選択肢:「『シン』って?」or「毒気って?」or「エボンって?」or「ザナルカンドって?」or「聞かないッス」→「毒気って?」を選択>

【おじいさん】
「『シン』の体から ただよい出るけがれた空気のことじゃな
「そいつを吸いこむと 頭の中身がこんがらがってしまうのじゃ
「じゃから『シン』に近づいた者は 大事なことも ころりと忘れる
「ちょうど おまえさんのようにな
「ほかにも聞きたいことがあるかな?

<選択肢:「『シン』って?」or「毒気って?」or「エボンって?」or「ザナルカンドって?」or「聞かないッス」→「エボンって?」を選択>

【おじいさん】
「エボンの教えを忘れるとは なげかわしいのう……
「『シン』に苦しむ民を助ける大いなる教えなんじゃぞ
「おまえさんも 毒気にやられる前は 教えに従って生きておったはずじゃ
「寺院でまじめに祈りをささげて 教えを思い出すことじゃな
「ほかにも聞きたいことがあるかな?

<選択肢:「『シン』って?」or「毒気って?」or「エボンって?」or「ザナルカンドって?」or「聞かないッス」→「ザナルカンドって?」を選択>

【おじいさん】
「昔々 北の果てに栄えておった都市じゃよ
「ところが1000年前 『シン』に滅ぼされてしもうた
「機械にたよって遊びほうけていたバチが当たったんじゃろうな
「ほかにも聞きたいことがあるかな?

<選択肢:「『シン』って?」or「毒気って?」or「エボンって?」or「ザナルカンドって?」or「聞かないッス」→「聞かないッス」を選択>

 

<ビサイド寺院>

 

……なんか ほんと

 

ほんとにオレの知らない世界だった

 

【住民H】
「僕が子供のころ 村が『シン』に襲われたんだ
「村が焼け野原になったあの日のことを 今でも夢に見るよ

 

【住民I】
「人の祈りを邪魔するのは 教えにそむくことだぞ

 

<ティーダ、像を見上げる>

【僧】
「ブラスカ様が大召喚士となられてから10年
「やっとこの寺院にも 御聖像が届きました

ティーダ
「ダイショーカンシって……なんスか?

<周りの人が驚く>

ティーダ
「あの オレ 『シン』の毒気にあたっちゃったんです!

 

何度も同じ言い訳をする自分が

少しおかしくて……さびしかった

 

【僧】
「召喚士とは……神秘のわざで われらエボンの民をお守りしてくださるお方
「選ばれし召喚士があやつるは 血肉を持たざる聖なる獣 召喚獣
「祈りに応えて姿現す召喚獣は 大いなるエボンのたまもの

 

ようするに

 

なんだかスゴイおじさんたちに

感謝しなさいってことだと思った

 

 

<ワッカの家>

ワッカ
「悪いな メシはまだなんだ
「昼寝でもしてろ 疲れてるんだろ?

<選択肢:「うん」or「元気だ」→「うん」を選択>

<ティーダ、ベッドで横になる。→すると、一人の僧が来る>

【僧】
「様子を見に行った方が良くはなかろうか

ワッカ
「うーん…… だいじょうぶだと思うんですが……

【僧】
「しかし もう かれこれ……

 

<回想>

【住民】
「しかし もう かれこれ……
「かれこれ一日たってるからな……

【ティーダの母】
「様子を見に行ってもらえますか?

【住民】
「うん すでに関係者で手分けして探している

【ティーダの母】
「ありがとうございます

ティーダ
「あんなやつ 帰ってこなくてもいいのに

【ティーダの母】
「死んでしまうかもしれないのよ

ティーダ
「それでもいい

【ティーダの母】
「そんなに……
「そんなにお父さんがきらい?
「死んでしまったら きらいだってことも伝えられないのよ

<回想終了>

 

【ティーダ】
「はあ……

<ティーダ、起きあがるが、ワッカがいない>

ティーダ
「ワッカ?

 

 

<ビサイド寺院>

ティーダ
「なんかあったのか?

ワッカ
「召喚士が試練から帰ってこない

ティーダ
「あ?

ワッカ
「いや 正確には まだ従召喚士だな

ティーダ
「あ?

ワッカ
「あの奥に『試練の間』ってのがあって 従召喚士は その さらに奥で祈る
「祈りが通じれば正式な召喚士になれる……って 思い出したか?

ティーダ
「誰かが奥の奥から帰って来ない それはわかった

ワッカ
「もう一日たっちまった

ティーダ
「命にかかわること……なのか?

ワッカ
「ときには……な

ティーダ
「どうして助けに行かない?

ワッカ
「もちろんガードがついてるし なにより掟だし……

ティーダ
「もしものこと あったらどーすんだよ! 死んじまったら おしまいだろ!

【僧】
「掟を破ってはなりません!

ティーダ
「知るかっ!

【群集】
「ああっ……!!

<ティーダ、ひとり試練の間へ>

 

いきなり……心細くなった

 

 

<ビサイド寺院・試練の間を攻略>

 

 

<ワッカも駆け付ける>

ワッカ
「おい!
「なにアツくなってんだ?
「ま いいや
「ここは召喚士と従召喚士 そしてガード以外立入禁止だ

ティーダ
「あんたはいいのか?

ワッカ
「オレはガードだからな

ティーダ
「ガードってば?
「お おおっ?

<下のじゅうたんが自動的におりて、地下へ>

ワッカ
「召喚士はスピラ中の寺院で 祈りを捧げるための旅に出るんだ
「ガードってのは その護衛だ
「今 この奥にいるガードは……
「ひとりは すぐ怒るし  もうひとりは なに考えてるかわからん
「ま ここまで来ちまったら いっしょだもんなあ
「しゃーない 行くぞ

 

<控えの間>

【女性】
「なんであんたが来るわけ? 私たちじゃ不安だった?

ワッカ
「いや その つい……
「ほら やっぱり怒っただろーが

ティーダ
「ショーカンシは だいじょうぶなのか?

【女性】
「あんた……誰?

<すると、祈り子の間から、ようやく“召喚士”がやって来る。→その“召喚士”とは若い女性であった。→獣のような男が、その“召喚士”を支える>

【召喚士】
「できました! わたし 召喚士になれました!

 

<一行、とりあえず戻る>

 

そりゃ おどろくって

 

召喚士はおじさんだと思ってたからさ

 

 

ワッカ
「こっちこっち!

 

ティーダ
「な!? わ!? なに!?

ワッカ
「よっく見てろよ!

ティーダ
「見えねえっつうの!

ワッカ
「いいぞ!

【召喚士】
「はい

 

<その召喚士、民衆が見守る中、モンスターを見事に召喚>

 

【民衆】
「おおっ!

 

……圧倒的な光景だった

 

見た目は少し怖かったけど……

なんていうのかな

 

不思議な優しさみたいなものが

オレにも 伝わってきたんだ

 

<召喚士ヴァルファーレの名前入力画面>

 

そうそう

 

初めて話をしたのは

夜になってからだった

 

オレには わかってなかったけど

あれは特別な夜たったんだよな

 

みんなの……

オレの……

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Novel Editor