■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

我こそは!!! 作者:雷香

第6回   気持ちを整理!

















  そのころ、教室では・・・・。








すました顔をしていた力也は、机に突っ伏していた。

その周りを、和也がオロオロして歩き回ってる。
雄也は腕を組んで無言。






「・・・・・・ぅ、ぅぅぅ」


突然力也が肩を震わせて変な声を発した。



「「力也っ?!」」


雄也と和也はまた泣き出したと思ったらしい。
二人声をそろえて呼んでしまった。





「ぅぅ・・・ぅぅう、うううう、うはははははははははははははははははは!!!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・。


二人は言葉を失う。


((紛らわしい・・・。))

やっぱり、ナイスコンビネーションだわ。この二人。





「り、力也どうした?」

和也が恐る恐る聞いてみる。




「はははははははは・・・・・・。何かもう・・・駄目だぁ〜」

はぁ〜、と溜息を漏らす。



「そんな事無いって。」

雄也が言う。



「どうしてだ?だって、俺等聞いたんだぞ。坂井と牧野が話してるの・・・。」








         ・

        ・・
           (回想)
        ・・・

       ・・・・





三日前・・・・・・。(先週の金曜日)






丁度そのとき、長瑠はトイレに行っていた為、教室にいなかった。
俺は和也と雄也と、昨日のテレビの話とかしていた。


そして、牧野と坂井は一つの机を挟んでなにやらヒソヒソ話していた。
俺は和也と雄也を小突いて顎で二人を示した。





「・・ゆり、こくは・・・・」

「むり・・・って」

「じぶ・・・・・ら、・・・・・・・・・」

「どっちみ・・・・・」

「じゃ・・なかぃ・・・・・たけるに・・・・かゎ・・すき・・て、い・・・」





坂井の口から「たける」と言う名前が出た。
俺は頭の中で、今の話を整理してみた。

よく聞こえたのが・・・・・・
「むり」「どっち」「たけるに」「すき」・・・・・・・・・・・・。





ん?





「たけるに」「すき」。

「長瑠に」「好き」。

長瑠に、好き。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




俺の解釈。

坂井からの指令。
「長瑠に「好き」って言え。」(ぇ)














「「「えええええええ?!?!」」」










三人の声が上手くそろった。
周りから変な視線を浴びる。

和也と雄也も同じ解釈をしたらしい。

ちなみに、和也と雄也は俺が牧野の事を、その・・・す、好き・・って事を知っていた。
(長瑠には言わなかったのかい!)





       ・・・・

        ・・・

        ・・

         ・





「まぁ・・・確かに聞いたけど・・・。」

和也が小声で言う。


「力也はこのままで良いのか?」

さすがは雄也。
言う事が大人だ。(ぇ)


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


力也、考え中。






「・・・とりあえず、長瑠が戻ってきたら話を聞いてみるよ。」






殴りかからないでね;;


和也と雄也は密かに思った。
























← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections