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我こそは!!! 作者:雷香

第5回   嬉しいけど、困ります。








 〜翌日〜






俺は、昨日の事を考えながら学校へ行った。


実は俺モテモテなのねv とか、
告白されるのかな とか、
牧野と付き合ったら力也との友情関係に亀裂が入るんじゃないか とか。
(舞い上がるな。)


でも、告白されるとしても、まだまだ先だろう。
それまでにじっくり考えれば・・・良い。







ぼーっとしながら教室に入った。



俺が教室に入るなり、雄也と和也が駆け寄ってきた。
しかし俺は、ぼーっとしてい為、足音には気づかなかった。



「おい、長瑠!!」


名前を呼ばれて初めて雄也と和也の存在に気づいた。(酷っ)


「あ、おはよ〜。」

にこやかに笑顔で挨拶。


「「おはよ〜v・・・・・・じゃなくて!!!」」

つられて笑顔で挨拶を返した雄也と和也。
上手い具合にハモっている。
グッド。ナイスコンビネーション。



「力也がまだ来てないんだよ。」


雄也が素っ気なく言った。

うっそ?あの力也が?
あいつ、今まで一回も休んだ事ないし、学校にはクラス1番で着てるし・・・。



「力也・・・・・・来るよね?」

和也が心配そうに言う。



来るよ。きっと来るさ。
来ない理由なんて・・・・・・あ、あった。

ちょっと待て!
俺、滅茶苦茶絡んでるじゃん!


力也、そうとうショックだったんだろうな・・・。















と、三人で沈黙してたら、背後でドアが開いた。
三人同時に振り向く。




「「「力也!!!」」」




三人の声が重なり、ハモった。


「・・・・・・うっす。」



三人からいっぺんに名前を呼ばれ、少し驚いたようだった。




「・・・なぁ力也、今日俺より来るの遅かったけど、何かあったのか?」

俺は小声で訊ねた。
何もなかった方がおかしい。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



何故か四人で沈黙。





「・・・目覚まし壊れた。」



あぁ〜、そう言う事でござんしたか。
納得、納得・・・・・・する訳ねぇだろ!
お前、目覚ましなしで朝普通に起きてるだろ!
前に力也の家に遊びに行った時、目覚し時計なんてなかったぞ!!


しかし、そんな事は問い詰めなかった。
墓穴は掘りたくない。(ぇ)














  キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン♪♪














先生が現れたので、俺達は席についた。








        ▽

        ▽

        ▽ (お勉強タ〜イムv)

        ▽

        ▽

      (昼休み)








授業中など、力也をチラ見していたが、落ち込んでいる素振りは見せなかった。
落ち込んではいなかったけど・・・・・・溜息が多かった。


(どうしたらいいんだろうなぁ・・・。)


雄也と和也も、どうしたらいいのだろう、と困った顔をしていた。





と、その時だ。


「ねぇ、沖永君。ちょっといい?」


後ろからソプラノトーンの声に話し掛けられた。
振り向くと・・・牧野とその友人、坂井(さかい)だった。





(うわっ、マジ・・・?)

困惑。
昨日の今日でコレだとは・・・。
って言うか、まだ運命の決断、してないんですけど!





「ちょっといい?」と言われて、断る理由もなかったので「うん」と言っておいた。

力也をチラ見して。



「ありがとう。じゃあ、木工室に来て。」

牧野が微笑む。
マジで困ったなぁ〜・・・。





        ▽

        ▽(移動中)

        ▽

      (木工室)





木工室は、やはり木の匂いが鼻につく。
俺は好きだからいいけど。


「・・・んで、何?」

友人の坂井が一緒な事も気になる。



牧野が坂井のほうに視線を送っていた。
坂井はやれやれ、と言うように首を振る。


「あのね、由梨が松木君の事・・・・・・好きなんだって。」


坂井は身代わり告白か。
やはりそうきたか・・・・・・って、ええ?!

松木の事、好き?!
俺じゃなくて?!



どういうこと???????!!!!!!!















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Novel Editor by BS CGI Rental
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