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我こそは!!! 作者:雷香

第4回   注:見かけで人を判断するな。

















コホン。

「えー、それは確かな事なのですか?(棒読み)」


平静を装って訊ねる。







「うん。多分そうだ。」


雄也が苦笑いして答える。









「・・・・・・・・・・うっそだぁ〜・・・」


俺様、放心状態。
口もだらしなく開きっぱなし。







     ・・・・

      ・・・
          (思想中)
      ・・

       ・






満開の桜の木の下・・・。


牧野由梨 「沖永君・・・。」

沖永長瑠 「ん?何?」

牧野由梨 「あたし・・・沖永君の事、好きです!ずっと見てました!」


春の風が俺の髪をなびかせる〜。






       ・

      ・・

      ・・・

     ・・・・








「おーい、長瑠〜。もどってこ〜い。」


和也が俺の顔の前で手を振って呼んでいる。




「え?あ、うん、ごめん。えっと、それで?」

必死に動揺を隠して続きを促す。(動揺丸見え)





「牧野ってあんなナリじゃん?そんで、男子に結構人気あるんだよ。」


なるほどねぇ〜。


「ちなみに俺らもファンだったりする〜w」


浅葱(あさぎ)ほどじゃないけどなぁ〜、と雄也と和也は頷き合っている。
女ったらしめ。




「・・・・・・それで、お前等は牧野が俺を好きだって情報を聞いて、俺を取り囲んだってか。」

丸っきり阿呆ファンじゃん。



「あ、いや、まぁ、そう言うことになるかも知れないな・・・。」

和也がもごもごと言う。



「だからって、俺に喝アゲまがいな・・・・・・」


「俺と和也はただのファンだよ。」

雄也が俺の話をさえぎった。





へ?

「俺と和也は」?

雄也と和也はただのファン?

力也は?





「力也はファンじゃなくて、純粋な片思いだったんだよ。」


あ〜、それで大泣きしたって訳か。
力也はああ見えても、結構清らかな心を・・・


って、ええ?!






人生、何が起こるかわからないね・・・。(しみじみ)

















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Novel Editor by BS CGI Rental
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