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春夏秋冬 作者:米沢涼

最終回  
 あれから冬は、秋の家に泊まることにした。けれど、なんだか見た名状に面白い冬で、秋は飽きない生活が出来そうだ。けれど、まだ秋はすべての課題がクリアしたわけではない。もう一つの課題。それは、親のこと。自分の親がどんな人だったのか・・何の仕事をしている人だったのか。全然わかっていなかったのだ。
 秋は冬が眠った後、この前メモ帳があった場所を探し出した。そこにあったのは、願っていた日記。日記にはきっと何かが書いてあるだろう。そう思い、開いてみると、不思議だ。なぜかその日その日の日にちと天気しかかかれていなかったのだ。ふしぎにおもい、ドンドンページを開いてみる。けれど、本当に何もかかれていなかった。
 不思議と、次の日の月曜日・・学校に持っていってまで調べた。といっても、読んでみるだけなのだが。
「あ〜き。何見てんの?」
 やっぱり来た。夏だった。秋はとっさにそれを隠してしまった。
「なんだよぉ〜」
「いや・・なんでもないよ」
 と、焦らずに答えた。不思議な顔して夏は、話を進めた。
「なぁ、今度の土曜日映画見に行かない?」
「映画?パス」
「え?なんでぇ〜?」
「いや・・映画とか苦手だから・・それに今チョッと調べたいものがあってさ」
「ふぅ〜ん。まぁ、無理にとはいわねぇよ」
「うん。悪いな」
「じゃ。他当たってくるわ」
 と、手を振って送っていった。けれど、本当に今は調べなくてはいけない。
 家に帰ると、即行探した。他の場所を探して、アルバムが無いか探しているとき、冬が丁度来た。
「なぁ何探してるんだ?」
 と、質問してきた。さすがに隠せレない。
「あぁ。チョッと昔のものを・・・」
「昔?」
「あぁ。俺の両親、物心つく前に死んでるから。顔も何も覚えてないんだ」
「マジで?一緒に探そうか?」
「いいの?」
「あぁ・」
「じゃあお願い。」
 と、二人で探すことにした。
 何時間かたつが、時間を忘れて探しまくった。
「あった!」
 大きな声を出したのは、冬だった。押入れの下を探している冬は、その押入れの上にいる秋に教えるように大きな声を出したのだ。
「どれどれ?」
 秋は顔を出した。頭に血が上るが、気にしないで見た。すると、秋の今日探していたアルバムだった。
 押入れから出て、冬と一緒に見た。
「きれいだねお母さん」
「あぁ・・・本当だ・・」 
「秋になんとなく似てる。あ。ほらお父さん。目つきが似てる」
「え?」
「目つき・・」
「こんなにのほほんとしてる?」
「うん。」
 と、いろんな話をしていた。それで、なんだか親のことも知ったしと安心していた。

「お疲れ様」
 と、秋は冬の頭をなでた。長い髪は、なんだかどうなでればいいのか、一瞬わからなかったが、なんとなくなでているとわかるもんだ。

 あれから何日貸して、冬休みが来た。冬休みは、三人でスキー場に行こうと約束していたのだ。約束どおり三人でいった。温かい格好をして。
 大きな近くの山に行った。結構なお客様がいたのだ。なんだか、張り切っている夏。
「早く行こうよ」
 もうスキー板をはめ、いつの間にかリフトのほうにと向かっていた。秋と冬は、のんきに付いていった。
「はぁやぁく〜!」
 ねだる子供みたいで、なんか可愛かった。3人用のリフトにのり、頂上までのんびり向かっていった。だんだん風が出てくるようなきも気もする。
「冬。夏。寒くない?大丈夫か?」
「うんぜんぜんOK」
「そういう秋はどう?」
「平気だよ」
 そう言っている間に頂上に。
「ついた。よし滑るぞ!」
 かなり力がある夏は、急いで急いでと先に行ってしまった。
「さて行きますか?」
 と、秋はのんきに冬と向かった。
 意外と運動神経がある夏は、先へ先へt行ってしまって、もう米粒だ。
「早いね夏は・・・」
「あいつはサルだな」
 ボソッと冬が言った言葉に、秋はプッと噴出してしまった。
「面白いな冬は例えが」
「そう?」
 と、自慢するように言う冬。

 そんなこんなではぐれた秋と夏。秋と冬で行動しているうちに、夏が見つからなくなったのだ。まぁ、夏のことだ。どうにか鳴ると思いながらも、のんきに下でのほほんと上を見上げていた。すると、思い通りに、上から夏が来た。
「なにやってるんだよぉ〜二人してのんきに・・・」
「まぁまぁ、とりあえず休むか?」

 と、まぁこんな感じでのんびりしている。帰るとき、もうすでに真っ暗だった。しかも、チョッと寒くなってきた。来た通り、バスに乗って帰った。(スキー靴と板は貸し出し用です)
 そのバスの中では、もう疲れかけている夏が、秋の肩に寄りかかってきた。それを見て、意地になったのか、冬も逆からよしかかってきた。
「かわいいなお前ら」
 と、冬の頭をなでた。にっこり笑った冬は、その後、睡眠に落ちてしまった。
 結局おきているのは秋のみ。なんだか、責任感が強くなりそうだ。
 つくと、夏と冬を起こして、先に夏が下りた。
「じゃあな」
 と、手を振る秋と冬。冬は手を振るだけだったが。

 家に着くと、冬はもうだめと、服のまま布団の上にねっころがった。
「こらこら。ねるなら着替えなさい」
 と、パジャマを投げつけた。
「ん〜・・・」
 と返事はするものの、動く気は無い。
「おぉ〜い。」
「なぁ・・・秋が俺の服着替えさせと〜な・・」
 と、気弱な声で言った。
「まったく。」
 と、呆れながらも、言われたとおり、服を着替えさせた。

 次の日。二人とも起きた時間は、昼過ぎだった。
 秋と冬は、軽く体を起こし、伸びをしてあくびをした。そして、カーテンを片方ずつ明け、また伸びをした。そして、二人ともよしかかり、二度ね。
 起きた時間。昼の3時。顔を二人は合わせて、ハハッと笑った。
「さて。昼ごはんでも食べますか?」
「今の時間はおやつの時間だよ」
 と、意外なことばを発した冬に驚き、少しの間が出来、二人して笑ってしまった。

 そんな冬休みだった。
 そして、冬休み明け。新たな学年。けれど、クラス替えをしても、秋・夏・冬は変わらなかった。そして、新たな人が来た。しかも、なんだかスッキリしている子だった。 その人の名前は桜庭春(さくらば はる)という名前だ。
 ついでに、噂に寄ればその子も両親が居ないとか。なんなんだか、春夏秋冬は悪に取り付かれているようだ。
「なぁ、春君だっけ?」
「・・あぁ。なに?」
「いや、いい名前だなぁって思って」
「そう?俺は秋って名前が良かったけれど・・」
「ソウナン?絶対あきより春の方がいい名前だから」
 と、にっこり笑っていった。すると、驚いたような顔をしていた。
「な・・なに?なんかついてる?」
 と、秋は、自分の顔を、所々触ってみた。
「いや・・違う。そういうこと言う人だとは思わん買ったから。なんかクールって言う噂でてるで」
「まじ?クールちゃうぞ?」
「そうそう。こいつたまにぼけるし」
 と、にっこり笑って言う夏。それにプラスし、
「何もないところでこけて、今日の朝なんか階段から落ちるところした。」
「まじで?ほんまに意外とあれなんだな」
 と笑ってkるえた。なんだか嬉しくなって、こっちまで笑ってしまった。
 なんだか、思ったより話しやすいやつで、なんか嬉しくなってきた。

 結局軽く友達となってしまった。夏といい冬といい、なんだか秋には、友達を呼ぶ空気というか雰囲気というものがあるのだろうか。
 秋もそこらへんは不思議に思っているというではないか。なのに、なんだか嬉しいというか、やってやったぞというように、嬉しい気分になった。
 あれからも、親のことをがんばって捜した。
 そして学校。そして家。というようだった。
 聞いた話と、試したものであるので、一つ驚いたことが。それは、学校での美しき四人隊というものが出来ているのだ。まぁ、単に春・夏・秋・冬が美しい人たちの集まりに鳴ったとか・・・
 それと、なんだか、両親居ない人たちという感じの噂までも。面白い噂というのは。
なにかあると、春夏秋冬が集まるのが毎日だった。
 それからだ。友達って言いなって思い出したのは。友達がいないと、今の秋はいないかもしれなかった。

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Novel Editor by BS CGI Rental
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