〈文部科学省推薦小説〉 18禁戦士 自主規制マン 作 三■■也
※ 本作には過激な性描写が含まれていますが、過剰なまでに自主規制していますので、小さなお子様でも安心してご賞味いたゞけます。
オープニングテーマ「斗え! ぼくらの自主規制マン」 作詞・作曲・編曲 ■原拓■ 唄 自主規制マン 誰でも 誰でも 誰でもネ 隠さにゃならぬ トキがある 誰でも 誰でも 誰でもネ 見せてはならぬ トコがある 子供の風紀を守るため 有害情報 規制する ジューハチキンパンチ! ジシュキセーキック! 斗え! ぼくらの自主規制マン
のどかな春の昼下がり。 自主規制マンは、退屈なので散歩っぽい行為をしていました。あまりにもポカポカ陽気なので、彼は何だか無性に叫びたくなりました。すうっと息をすいこんでから、一気に思いのたけをぶちまけます。 「■■■■■■■■■■■■■■■■」 公園で遊んでいた女のコは、その発言の内容の過激さに驚き、お口をあんぐりと開けて固まってしまいました。 自主規制マンは気にせず叫び続けます。 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 ケータイをいじっていた女子高生は、彼を汚物でも見るような目でにらみつけました。 自主規制マンはさらに叫び続けます。 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 買い物帰りのおばさんは、だいこんを落っことしてしまいました。 自主規制マンは際限なく叫び続けます。 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 近くで世間話に花を咲かせていたおばあさんは、入れ歯が外れてしまいました。 自主規制マンはとことん叫び続けます。 やがて、市民から通報を受けて、おまわりさんがパトカーで駆けつけました。 「自主規制マン、公然わいせつの現行犯でタイホする!」 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 自主規制マンは必死で弁明しました。しかし、彼の言葉は全て自主規制されているので、何を言っているのか伝わりません。 手錠をかけられ、パトカーに乗せられる自主規制マン。何だかとっても哀れな姿でした。
彼は前代未聞の凶悪犯罪者のため、どんな事件よりも優先されて裁判が行われました。 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 証言台に立った自主規制マンは、自分に非がないことを熱烈に訴えました。しかし、彼の吐く言葉はことごとく自主規制されてしまいます。 裁判長はだんだんイライラしてきました。 「自主規制マン! 貴様は神聖なる裁判を何だと思ってるんだ! もういい、貴様など死刑だ!」
そして、死刑執行の日がやってきました。 自主規制マンは、目隠しをされ、手を後ろで縛られ、壁を背に立たされました。銃口が彼の心臓を狙います。 「自主規制マン、最後に言い残したいことは?」 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 「この期に及んでまだ自主規制するのか! 話にならん」 死刑執行人はあきれつつ、引き金を引きました。 ズダダーン! 「■■■■■■■■■■■■■■■■■」 自主規制マンはうめいて倒れました。うめき声まで自主規制です。 いえ、それだけではありません。体から流れる血や汗や涙、その他もろもろの分泌液も、みんな自主規制されていたのです。
彼はなぜ、そんなにも自主規制をしたがったのでしょうか。その理由は、■■■■■■■■■■■■■。 自主規制されているので言えません。
(おし■■)
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