■ トップページ  ■ 目次  ■ 一覧 

夢紡ぎ詩 作者:秋桜

第5回   大空
空は蒼い…何故かそんなことを思った
はしゃいでばかりいたあの頃、自分の世界ばかりが美しくて
回りなんて見ていられなかった
あの日 君に気付くまで…そう、いまでも鮮明に覚えてる。
忘れることのない体育祭

僕等の青春
キラキラ輝いてたね
汗を流した
涙も流した
声も嗄らした
見えないゴールに向かってただひたすら走ってた
走って走って走って走って、地面に倒れ込んだ
何が楽しんだか、虚しんだか、そんなことさえ
わからなくて泣き笑いしてた

しばらく世界は暗かったけど、目を開けてみると
世界は驚くほどに眩しかった
そこにある雲に手を伸ばしても届かない
だけどよく考えれば、そこに雲さえ無かったんじゃないかな…
大きくて眩しくて、真っ青な君には勝てないと思った
だけど
普段何気なく歩きながら
それもビルとビルの間から見る君と、
広いグラウンドの中央で
真下から寝転がって見える君とではずいぶん違って見えたよ

君は美しい…僕をそう思わせたのは何だろう?

← 前の回  次の回 → ■ 目次

Novel Editor by BS CGI Rental
Novel Collections