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「また、会えたね。」 作者:秋桜

最終回   二度の再開
気づくと病院だった

自分には記憶が無かった
どうやら家族もいないらしい。

ただ一人、数週間。意識の無かった自分を
見守ってくれた女(ひと)がいる。

「良かった、本当によかった。
  もう会えないかと思った。」

いわゆる自分の‘彼女’だ。

でも覚えていない、不安も無い。
彼女を想った記憶さえも・・・

それでも共にいてくれた。
確かに暖かい存在でいてくれた。
笑っていてくれた。

それだけでこんなにも、安心していられたんだ。

時々、寂しい顔をする彼女
自分のせいだ。

病院で彼女と過ごした数日間、

彼女がこなくなって数日後
宛名しに自分も姿を消した。

彼女の存在がこんなにも  鮮やかだったなんて・・・

数年後、街中で彼女を見つけた。
二度目の再会、
それは私しか知らない。

あのとき、君が必要だった。
どうしてそばにいてくれなかったのか・・
なんとなく、解かる。

今の君は、はたして幸せだろうか?
ーーなら、いい。

私も自分の足で歩いていこう、

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Novel Editor by BS CGI Rental
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