マヤは遺跡の地下で隠れて暮らす生活を余儀なくされた。
男が怖い・・・
それでも3日3晩帰ってこないルクセス一行が心配でならなかった。
3日目の晩餐時のこと。 といっても、質素な夜ご飯・・・
まだ苦しむ兵がいると聞きいた。
そして眠る前、賛美歌をうたうことにした。
ムタが現れた日から歌うことを忘れていた・・・
歌を歌う理由 それは単に好きだからではない。
昔、
「マヤ様の歌は気持ちが楽になる・・・
心の傷も、病も、癒される気がします。
きっと神様が下さったお力でしょうな。」
死に行く年老いた傭兵が、マヤに言った言葉だった。
そのときは、歌の力は人を癒すとだけ認識したが、
あるときはルクセスの高熱
あるときはサラの足の怪我
戦で傷ついた瀕死状態の兵士・・・
彼らに歌ってくれと言われ、歌うとなぜか回復に向かっていった。
だから最近では、マヤは歌うことを日課にしていたのだった。
いつも自分の為に働いてくれる、愛しい人たちのために。
|
|