投稿者
| 中木寸 | [2] |
投稿日時
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2008年06月21日(Sat) 20時29分54秒
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私の名前は、大場明子。20代の平凡な看護師だ。ただ、他の人と違うところが一つある―。「居野寺さん、血圧はかりに来ました」「あぁ、ありがとう」私の担当患者、居野寺さん。3ヶ月も前から高血圧で入院している。このまま行けば、あと2ヶ月ほどで退院できると院長から言われ、毎日が楽しみのようだ。ただ、生きて帰れる確率は低い。「はい、じゃあ腕を捲くってください」そう言って、黒ずんだ腕を見るとドキッとする。腕にはところどころに赤い斑点があるからだ。とは言え、他人にはただの黒ずんだ腕にしか見えない。そう、私は生まれつき、もうすぐ亡くなる人の腕に赤い斑点が見えるのだ。 |
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