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| 投稿者 | 海土龍 | [1] |  
| 投稿日時 | 2005年07月07日(Thu) 18時30分01秒 |  
| こんにちは。海土龍(かいどりゅう)と申します。 今回は私の方から小説を紹介したいと思います。
 北方謙三さんが書いた『三国志』です。俗に『北方三国志』と呼ばれています。
 
 以前、北方謙三さんが書いた水滸伝を紹介しているスレがありました。
 同じ作者だということでリンクさせて頂きます。
 こちらです。
 (http://cgi.bookstudio.com/reviews/com_read.php/200412012215066592_89_1.html)
 
 
 さて、この『三国志』、
 実を言うと、私は読破するのに1年以上かかりました。
 つまらないわけではないです。面白いんです!
 読みにくいわけではないんです。むしろ、あらゆる三国志小説の中で、最も読みやすいものだったと思います。
 ……にも関わらず1年以上かかってしまったのは、この小説がすべて一人称で書かれていたからです。
 一人称だからこそ、とても読みやすいんですが、場面場面で視点が切り替わるんですよっ。
 視点が切り替わった後、前の人物に感情移入していただけに、すぐには次の人物の視点で読むことができないんです!
 例えば、今まで曹操視点だったのに、急に劉備視点になった時、読んでいる私としてはそれまで曹操と一体化(笑)していたのに、急に劉備とはシンクロできませんって。
 劉備に拒絶反応がでます。んで、しばらく読めない時間があるんです。
 
 この北方三国志は、一般的には『歴史小説』とジャンル分けされるものだと思います。
 でも、一般的な歴史小説とは異なり、歴史的背景の説明がほとんどありません。
 故に『歴史』っぽさがなくて、普通の小説と同じ感覚で読めます。
 歴史家が書く小説ではなく、小説家が歴史を題材に書いた小説ということなのかな。
 
 
 最後に、
 『三国志』ファンの中には、正史派か演義派か、と言っている方がいるようですが、北方三国志はそのどちらでもあり、どちらでもないと思います。
 私も正史派でも演義派でもないです。
 孔明と劉備がやたら美化されているのは嫌だし、貂蝉はいらないと思う人だけど、演義に登場してくる武将の格好良さは大好きです。
 北方三国志は、正史と演義のイイトコ取りをしていると思います。
 書きたいと思うところを書く……みたいな。
 そんなわけで、北方三国志を史実に沿っているとは思わない方が良いです。
 正史にも演義にも沿っていません。オリキャラわんさかいます。
 北方三国志を読んで、三国志のすべてを知ったと思わない方が良いですね。
 でも、三国志世界への第一歩としては、数ある三国志小説の中で一番に推す小説です♪
 是非!
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