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初めましての雑談風味(視点変更について
投稿者 橘紫陽[1]
投稿日時 2004年12月24日(Fri) 18時04分18秒
 初めまして、小説&まんが投稿屋の「恋愛」で作品を連載している橘紫陽です。作家登録時のPNから変わってしまってて、投稿名は「柊野楓」です。以後お見知りおきを。そしてどうぞよろしく。
 簡単に自己紹介致しますと、執筆暦は2004年現在で8年目になります。主に長編を得意としてますが短編も書きます。ジャンルは恋愛を主軸に、ファンタジー、ハードボイルド、現代、学園などを書いてます。
 某小説大賞では最終選考で惜しくも落選してしまいました。今年のことです。はい。
 こんなところでしょうか? HPもありますがそれは要望があったらということで今回は自粛自粛。
 さてこれだけでは何なので、ちょっと雑談でも。というかネタ振り?
 えー、視点変更という手法があり、結構使われていますよね。私も一時期よく使っていましたが、ある時、某所で「視点変更は読者が混乱するので多用すべきではない」という意見を受け、それ以来それは封印していたのですが、現在こちらで書いている作品でどうしてもそれを使いたいと思っています。むしろ使うというのはすでに決定しているのですが、未だにこの意見は尾を引いてまして。
 それで、皆さんにお聞きしたいのは、視点変更のメリット・デメリットです。メリットは「登場人物の性格や心の中がよく解って読者が作品世界に入りやすい」こと、デメリットは先ほど挙げました「読者が混乱すること」だと思います。
 如何でしょう? 私は「混乱をなるべく避けるには作者の手腕がものをいう」と判断して、今回その封印をとくことにしたのですが、皆様はどのようにお考えになりますか? ぜひお聞かせください。
 また、今後はちょくちょく色々なスレへ出没するやもしれませんので、その時はどうぞよろしく。




投稿者 文福[2]
投稿日時 2004年12月25日(Sat) 00時12分27秒
文福と申します。
やはり、作者次第だと思います。
僕の好きなプロの作家さんは視点の変更をやりまくっています。
初めて、読んだときは戸惑いましたけれど、徐々に慣れましたね。
頑張って下さい。封印をといてください。

投稿者 馬駆 春[3]
投稿日時 2004年12月25日(Sat) 00時45分17秒
はじめまして。馬駆 春というものです。
執筆暦は1年とか如何ともしがたい短さなのですがこういった文章についての話はすごく好きなので意見させてもらいます。

確かに、目まぐるしい視点変更の起きる作品で読者を引っ張っていくにはかなりの腕が必要じゃないかと思います。
作者自身の頭の切り替えも必要となるでしょうし。
諸々のキャラクターにおけるそれぞれの特徴、世界のゆがんだ見方、偏見、趣味、などきっちりめりはりをつけておくのも大事だと思います。
きっちりとした差異がないとどうにも面白みも味も出せないんじゃないかと。
挑戦していかないと道は切り開いていけないですもんね。
自分も苦手意識を取り払ってそういう道に進んでみようかなぁ。

自分は視点切り替えがあまり好きじゃないんですよ。
読んでるときはいいのですけど、書いているときに自分が話しに飲まれたりしてv
自分はむしろ、人称切り替えの方を多用してます。
ある人物に対する人称は一人称に、もう一人の人物での話は三人称に。みたいな。
ってわき道にそれてしまった・・・;
意見になってるのかなってないのかわかりませんが、とりあえずこれで失礼します。

投稿者 橘紫陽[4]
投稿日時 2004年12月25日(Sat) 21時29分44秒
文福と申します。
やはり、作者次第だと思います。
僕の好きなプロの作家さんは視点の変更をやりまくっています。
初めて、読んだときは戸惑いましたけれど、徐々に慣れましたね。
頑張って下さい。封印をといてください。


>はじめまして。馬駆 春というものです。
>執筆暦は1年とか如何ともしがたい短さなのですがこういった文章についての話はすごく好きなので意見させてもらいます。
>
>確かに、目まぐるしい視点変更の起きる作品で読者を引っ張っていくにはかなりの腕が必要じゃないかと思います。
>作者自身の頭の切り替えも必要となるでしょうし。
>諸々のキャラクターにおけるそれぞれの特徴、世界のゆがんだ見方、偏見、趣味、などきっちりめりはりをつけておくのも大事だと思います。
>きっちりとした差異がないとどうにも面白みも味も出せないんじゃないかと。
>挑戦していかないと道は切り開いていけないですもんね。
>自分も苦手意識を取り払ってそういう道に進んでみようかなぁ。
>
>自分は視点切り替えがあまり好きじゃないんですよ。
>読んでるときはいいのですけど、書いているときに自分が話しに飲まれたりしてv
>自分はむしろ、人称切り替えの方を多用してます。
>ある人物に対する人称は一人称に、もう一人の人物での話は三人称に。みたいな。
>ってわき道にそれてしまった・・・;
>意見になってるのかなってないのかわかりませんが、とりあえずこれで失礼します。


>文福さん
 初めまして、どうぞよろしく。
 私は読んだことないので人づてに聞いただけですが、電撃文庫の「バッカーノ!」なんかは視点変更を多用するようですね。やはり作家次第だというご意見が多いのかな。
 解りました、封印を解きます。色々可能性を試してみたいですね。


>馬駆 春さん
 初めまして。どうぞよろしく。
 一年でもかなり書ける人というのは居ますからね。やはり書いてきた年数はそれほど問題ではなく、書くことに対する自意識と実際年齢が左右するのではないか、と思います。偏見でしょうか?
 さて、キャラクターの区別の仕方というのは本当に大切だと思います。最近読んだ本で桐野夏生の「OUT」という小説がこの視点変更を用いていて、人物ごとの性格や考え方がしっかり書き分けられていて、感心したものです。 さすがはプロだな、と。
 話に飲み込まれる、というのはキャラが勝手に一人歩きしていくということでしょうか? ちょっと意味が解りにくいのでそう解釈しましたが違っていたら補足お願いします。
 で、「人称切り替え」は視点変更とは違うのでしょうか? 初耳だったので想像してみたところ、どうも視点変更とかなり似ているのではないだろうか、と思ったのです。
 例えば女性視点だったら「私」もしくは「あたし」など、一人称ですよね。これが独白みたいな感じだと「あなた」とか「君」とかなるんでしょう。三人称だと相手の名前でしょうね。でもこれって、視点変更ではないでしょうか? 「私」と「あなた」は違う人なわけですし。
 よろしければこちらも補足お願いします。


 自分が知らないことに対する理解を深めるための意見交換は大事だと思うので、これからも何かあれば遠慮なく書き込んでくださいね。私も機会があればしゃしゃり出て行こうかなと思ってたりしますし。
 お二方、ご意見ありがとうございました。

投稿者 橘紫陽[5]
投稿日時 2004年12月25日(Sat) 21時33分21秒
 やってしまいました、文章引用したまま消し忘れ……。
 余り気にしないでくださいね。

投稿者 馬駆 春[6]
投稿日時 2004年12月25日(Sat) 21時40分30秒
> 話に飲み込まれる、というのはキャラが勝手に一人歩きしていくということでしょうか? ちょっと意味が解りにくいのでそう解釈しましたが違っていたら補足お願いします。

すみません。自分の言葉選びってすごく下手ですね。
キャラの一人歩き、そんな感じであってると思います。
作品の目まぐるしい流れの中で作者である自分自身が客観的に処理できなくなるというのが一番近いかな?

> で、「人称切り替え」は視点変更とは違うのでしょうか? 初耳だったので想像してみたところ、どうも視点変更とかなり似ているのではないだろうか、と思ったのです。
> 例えば女性視点だったら「私」もしくは「あたし」など、一人称ですよね。これが独白みたいな感じだと「あなた」とか「君」とかなるんでしょう。三人称だと相手の名前でしょうね。でもこれって、視点変更ではないでしょうか? 「私」と「あなた」は違う人なわけですし。
> よろしければこちらも補足お願いします。
>

ああ!すみません。本当に自分の言葉選びのだめさに気づかされました。
視点の変換というのは自分の中では「主観の切り替え」だと思っていて、つまり、各話における中心人物の違いにあわせて、一人称で書いたり、三人称で書いたりという変化が伴うことを指してたんです。
視点変更というのがずっと一人称でつなげられることだと思っていて。

こういう場面で自分の言葉選びのだめさを本当に気付かされました。
今後はもっと視野を広く持とうと思います。
それでぁ、失礼しました。

投稿者 アキラ[7]
投稿日時 2004年12月25日(Sat) 22時01分36秒
はじめまして、アキラというものです。

私としては、主にファンタジーを書いているのも理由に含まれるかもしれませんが、視点変更は書いたことがありません。
読む側として意見させていただくと、どちらかというと読みにくいです。(これは私の一方的な意見ですが)
結局、今はだれが話しているのだろう?とか混乱してしまうのです。私の頭がついていけてないだけなのでしょうが。
しかし、これを克服するのも技術だと思います。
最終的に訳のわからないことを書いてしまってすみません。頑張ってください。

投稿者 橘紫陽[8]
投稿日時 2004年12月28日(Tue) 09時12分34秒
>馬駆 春さん
 補足説明ありがとうございます。
 キャラの一人歩きは、否定するべきではないと、作家・灰谷健次郎氏も言っておられました。私が講演聞きに行った時におっしゃってたので間違いないです。その意見に私も同感です。
 処理できなくなるというか、全てを作家が組み立てるみたいに書くとかえって区画整理されすぎてて無機質な感じがして面白みがなくなることがあります。逆に、流れに身を任せて放っておくと、とんでもなく予想もしてなかった展開になってしまいますが、そこにはナチュナルな面白さがあります。
 一人歩きしそうになったらそれを制御して自分の力で立て直す必要はないと思いますよ。流されて放っておくのがいいでしょう。後で矛盾点を発見したら修正すればいいのですし。
 そして最大のメリットは、作者自身にもどうなるか解らない、という「最初の読者=作者」という構図が成り立つことです。これはお得です。
 視点の変換=主観の変換、それはその通りでしょう。作中での人間が違うのだから、感覚や考え方、生活環境から年齢まで、全てが違うわけですから。
 問題はそれをこなせる力量があるかどうかなんでしょうね。これはかなり、いろんな人間を書き分けないといけないので、人生経験を必要とすると思います。大変ですが、やってみる価値はあると思います。


>アキラさん
 初めまして、どうぞよろしく。
 誰が話しているか解らないというのは、作家の意図的なものなのか、それとも細部まで目が行きとどかなったかどちらかの可能性が考えられますが、プロ作家の場合後者はまず考えられないので、やはり意図的なものなのでしょう。が、読者としてはやっぱりすぐに、その視点が誰のものなのか解りたいわけで。
 ここはやっぱり作者の一存でしょうね。あと力量もものを言います。アマチュアの場合は、そこまで目がいってない人も居るかもしれません。
 読みにくい、というのも解ります。さっき読んでた人と今読んでる人は作中で別の人物で、話し方や考え方、感覚がまるで違うから対応するのに時間がかかる、というのは、よく解ります。私もよくありますので。
 ただそれはやっぱり「視点変更を用いるだけの力量がある」ことの裏返しなんですよね。そこまではっきりと人間の書き分けが出来る、というのは並大抵のことではないです。きっと。
 ファンタジーだから視点変更がない、ということはないです。実際にあります。用いるか用いないかは作者であるアキラさんにかかっていますので。



 お二方書き込みありがとうございました。

投稿者 殻鎖希[9]
投稿日時 2004年12月29日(Wed) 12時46分46秒
初めまして♪殻鎖希(こくさのぞみ)です。
小説を書いて10年以上になりますが、まだまだ飽きることはありません。
本当に奥の深い世界ですね♪

本題に入りましょう。
視点変更…と一言に申しましても、その実視点とは本当に多様なものです。
分かりやすく例を挙げてみましょう。
シャーロック・ホームズが活躍する推理小説があります。
この小説の語り手はホームズの助手であるワトソン博士。
そしてワトソン博士は小説の中の登場人物です。
ここで一つ考えてみましょう。
「物語の登場人物であるワトソン博士」と「物語の語り手であるワトソン博士」は同一の存在と言えるでしょうか。
…厳密に言えば、これは全く別個の存在となるわけです。
そして、この二つを別個たらしめているものが「立場」と「視点」なのです。
物語の中で行動をとるワトソンと、実際に読者に語りかけるワトソンの立場は明らかに違いますね。
そして、ワトソンにも複数の視点が存在することになります。

少々難しい話になりましたが、このあたりのことを曖昧にしたまま視点変更を行ってしまうと、話の中に見落としが生じるきっかけともなり得ます。
またそうした問題以前に、書き手の側に国語能力が欠けていたとすれば、大きなタブーを犯してしまうことにもなりかねません。
視点変更とは本当に難しいものです。
私もこれまで数えるほどしか使ったことはありませんが、効果的に使えば生かすことができます。
ただし、「読者を混乱させる」という以前に「作者が混乱する」という可能性を秘めていることを忘れないようにする必要があると、私は思います。

投稿者 橘紫陽[10]
投稿日時 2004年12月31日(Fri) 19時35分34秒
>殻鎖希さん
 初めまして。私より長く書いてらっしゃるんですね。どうぞよろしく。


 シャーロックホームズの例はとても解りやすかったです。やはりこの場合、この例えでなければ解らなかったと思います。いや、それでもこれはかなり微妙なところですので、解ったような解らないような、そんな感じです。確かに、私も見落としてしまいそうというか、ここでお話を聞かなければ見落としていたと思います。貴重なお話をありがとうございました。
 精進します。